『ローマの休日』
映画中ペアダンス重要度:★★
1950年アメリカ
出演:オードリー・ヘプバーン、グレゴリー・ペック
監督:ウィリアム・ワイラー
118分
永遠の名作『ローマの休日』。原題は『Roman Holiday』。
私も大好きな映画である。
映画評論家などは、オードリー・ヘプバーンで語るべき映画は他にもあるのに、『ローマの休日』のみが突出しすぎていることに(それも日本でのみ)苦言を呈するようなむきもあるようだが、名作は名作。日本での人気が特別高いと言うことなら、きっと日本人の心に響く何かをもっているのだろう。
ダンスシーンは2箇所。
一つは冒頭のローマでの歓迎舞踏会の場面。
ウィンナワルツを優雅に踊り始めるが、入れ替わり変わる男性は誰も退屈な人ばかり、というシーン。
最初こそきれいなワルツなのだが、その後はヘジテーションで揺れるだけ。ダンスを小道具に退屈なパーティを演出している。
ほんのわずかだが映るきれいなワルツは特にダンスに入るところがスムーズでいい。180度のターンをゆったりと繰り返す。アン王女の左手は常にスカートを持っている。
もう一箇所のダンスシーンは、サンタンジェロ城そばの船上ダンスパーティ。
映るのは一瞬だが、会場では多くの人たちが(多分)スウィング(ジルバ)を踊っている。
その後、曲が変わってアン王女が踊るのはフォックストロット(ブルース)だ。ホールドが深く、ほとんどチークダンスのようだが。
また、その後にアン王女をこのパーティに誘った美容師と会って二人が踊るのがラテンぽい曲。多分サンバなんじゃないかと思う。ゆったりとベーシックステップを踏むだけで、時折アンダーアームターンする場面なども見ることができる。
今はサンバというと妙に張り切って踊る印象で、ダンスパーティなどでは、どちらかというと人気のないダンスだ。
だが、ここでは実にリラックスした感じで楽しく踊っている。私が理想とするのはこうしたダンスだ。
『ローマの休日』のダンスシーンは、時間にしたら合計でも5分に満たないごく短いものだが、とても効果的に使われており印象深い。
叶うものなら私もローマでアン王女と船上ダンスパーティで一曲踊ってみたいものだ。
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