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2009年3月

『微笑みをもう一度』

映画中ペアダンス重要度:★★☆

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1998年アメリカ
出演:サンドラ・ブロック、ハリー・コニック・ジュニア
監督:フォレスト・ウィティカー
115分

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tv予告編[→Go YouTube]
→公式サイト

そういえば、サンドラ・ブロックにはあまり魅力を感じたことないのだった。
脚本に惚れ込んで初の製作総指揮に取り組んだという本作。
女性による女性のためのハートフル・ラブストーリーという感想。

TVの公開番組で親友に夫との不倫を告白される……という出だしは、アララと思いながらも引き込まれますが、そこからはもひとつ中途半端な印象もぬぐえない感じ。
田舎に戻って好奇に目にさらされる、というのももっと派手にいじめれば盛り上がるのに、と思ったり。

故郷の同級生ジャスティンが言い寄ってくるのも、あまり好ましい印象は抱けず。かといって、裏切り夫とよりを戻す展開も考えられず。
一人娘との関係を立て直して頑張っていこう、というのはよしとしましょう。

ダンスシーンは町のダンスホールで踊るフォックストロット+スウィングみたいなよく映画で観るダンス。
映画だとこうしたダンスシーンではLODで流れることがあまりないが、このダンスホールではちゃんと反時計回りに列が流れていた。
そんな中で主人公たちはスウィング(ジルバ)で楽しそうに、ターン、ターン、ターン。パーティダンスはかくあるべきと思う。
スライディングドアにウェストターンとダブルターンを足したようなステップは今度真似してみようかなと。
ロックンロールで踊った次には、お約束のチームタイム。二人もぎゅっとしてイイ感じ。

同じ曲でもカップルによって違うダンスをするのは、その時の気分次第でとても良いことだと思う。また、ダンスの種類に捕らわれずに、曲に合わせて(リズムじゃなくてメロディに)踊るのはもっと良いことだと思う。
とにかく私もパーティダンスでは相手と自分が楽しいダンスを心がけたい。

もう一ヶ所、ダンスの場面は、アルツハイマーの父を病院に見舞うシーンで。
もう娘のこともわからなくなっているかもしれない父が、両手を広げて娘を向かえ入れるシーン。ハグするのかと思いきや、ダンスホールドで揺れるように踊る父娘。
不思議な印象も残るけど、穏やかな良いシーン。

ダンスホールで「ダンスはカンバセーション(会話)だよ。だから僕と踊ろう」というシーンもあり、ペアダンスは言葉の要らないコミュニケーションというのが、この作品の裏テーマでもある。

ところで、原題の『HOPE FLOATS』は、絶望していた主人公が気持ちを立て直して、沈んでいた希望を浮き上がらせるという意味なんだろうけど、もう一つ、ラストシーンで新しい家族が町のお祭りで見つめるフロート(山車)にもかかっているのかも、と気がついたつもりになっているのですが、どうでしょう。

 

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「JSDC Journal」に掲載されました

JSDCのジャーナルをご覧になって当ブログにおいでいただいた方、どうもありがとうございます。
先生のご厚意で4月号に紹介記事を掲載していただきました。ありがとうございます。

これからもガンガン更新して、たくさん映画の中のダンスを紹介していきます。
時々、独り言のようなペアダンス考察も書きます。
これからも、どうぞよろしくお願いします。

ダンスシーンが登場する映画、ご存じでしたらぜひ教えて下さいねー。


 
 

【メモ】
これから取り上げようと思っている映画。
『ラストタンゴ・イン・パリ』『セントオブウーマン』『山猫』『アビエイター』『微笑みをもう一度』『艦隊を追って』『セカンド・コーラス』『ダンシング・ヒーロー』『ダーティ・ダンシング』『風の伝説』『ブロークバック・マウンテン』『美女と野獣』『エビータ』『B型の彼氏』『フォー・ウェディング』

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『あなたに恋のリフレイン』

映画中ペアダンス重要度:☆

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1991年アメリカ
出演:キム・ベイシンガー、アレック・ボールドウィン
監督:ジェリー・リース
116分

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原題は『THE MARRYING MAN/TOO HOT TO HANDLE』。
キム・ベイシンガーがこんなに歌が上手いとは知りませんでした。ジャズボーカルは色っぽくて情感たっぷり。ナイトクラブで歌う「Let's Do It」は必見です。
tv[→Go YouTube]
何の気無しにテレビで放映されているのを観ましたが、なかなか面白い映画でした。

ジャンルとしてはラブコメディでしょうか。全編に流れるお洒落なジャズと小粋なセリフにちょっとドタバタ。
4度も同じ相手と結婚を繰り返すというストーリーですからね。もう、いろいろ大変です(笑)。
脚本のニール・サイモンはブロードウェイを代表する喜劇作家で、私の好きな三谷幸喜に大きな影響を与えた人だそうです。なるほど、そりゃ私が面白く観られるはずだな、と。

映画の舞台は1948〜56年のアメリカ。この時期を描いた作品にペアダンスが登場する確率はかなり高いですね。
といっても、この映画ではごくわずかです。
劇中では冒頭のパーティでアレック・ボールドウィンが婚約者と踊る場面があります。スウィングジャズで踊るのは、映画でよく見るフォックストロット(ブルース)ともスウィング(ジルバ)ともつかないタイプのダンスです。

楽しそうに踊る二人はじゃれ合うようにするステップ「ターンアウト・ターンイン」はどんなダンスの時も映画でよく見るステップです。
私もサルサのデモで教えてもらってから、どのダンスでもチャンスがあれば入れようと思っているステップですが、これがやっぱりちょっと親密でないとしにくいステップかもしれません(笑)。

ダンスシーンは最後の方のやはりパーティの場面で多分マンボを踊っているのが少し見えます。屋外のダンスパーティですからラテンが楽しそうです。

あ、そうそう、英語で「Dance Party」っていう言葉は基本的に使わない言葉なんだそうです。というのは「Party」には常にダンスが付きものだからわざわざ言わないということらしいです。あえて「Dance Party」という場合は、他の例えばカクテルパーティとか仮装パーティとかそういうものとの比較で使うというのをなにかで見ました(うろ覚え)。
こういうところから、欧米とのダンスに対する文化の違いを感じますねー。


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『マイ・フェア・レディ』

映画中ペアダンス重要度:★★

31eo1bjvdl_sl500_aa192_ 1964年アメリカ
出演:オードリー・ヘプバーン、スタンレー・ハロウェイ
監督:ジョージ・キューカー
170分

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妙なところから話を始めますが、古本屋で『舞踏会のレッスンへ』という文庫本を買いました。
51jww6blayl_sl500_aa240_ ダンスに関係することならなんでも受け入れ態勢になっている私ですから、タイトルだけで買ったのですが、それはハーレクインロマンスのような小説だったのです。
本来なら私のようなおっさんが手に取るような本ではないと思いますし、結構分厚い本でしたが、ロマンス有り、官能小説風の展開有りと、意外と面白くて二晩くらいで読んでしまいました。アリエネーとかツッコミながら。
で、この本の内容というのが、19世紀末のロンドンを舞台に、元侯爵令嬢で言語学者のエドウィーナが粗野なねずみ取りの青年ミック(実は美男)と出会い、ひょんなことから6週間で上流階級の話し方とマナーを教え紳士に仕立て上げて舞踏会に出る、というものでした。
で、妻にこの本の話をしたら、「それ『マイ・フェア・レディ』じゃん」ということで、なんだよパクリかよ、と(笑)。

 

その後、NHK BSで『マイ・フェア・レディ』の放送があり、録画しておいたものの3時間近い長さに手が出ずにいましたが、ようやく先日観ることができました。
いやいや、さすが名作の誉れ高いだけあって、楽しめました。展開が面白く、ミュージカルシーンも楽しくて、この長さも気になりません。

内容は、言語学者のヒギンズ教授が街の花売り娘イライザに上流階級の言葉と作法を教え込んでレディーに仕上げるというもので、なるほど確かに“まんま”でした。
イライザを演じるオードリー・ヘプバーンはこの時35歳。この役は年齢的にギリギリという感じですが、やはりさすがの美しさ華麗さ可憐さを保っています。
乱暴な言葉で話す下町の娘がお嬢様に大変身、というのが見どころでしょうが、かえって変身後の方が普通の(見慣れた)ヘプバーンで、下品に話しまくるヘプバーンの方がある種驚きです。

 
ミュージカルシーンも楽しめました。ミュージカルにはいわゆる全編、つまりセリフまで歌で進行するオペラ形式のミュージカル(『オペラ座の怪人』やや『ジーザス・クライスト・スーパースター』、『レ・ミゼラブル』など)もありますが、『マイ・フェア・レディ』は時々唐突に歌い始めるタイプのミュージカルで、どちらかというと私はこの手のミュージカルが苦手だったのですが、今は自然に楽しめるようになりました。

『マイ・フェア・レディ』には良い曲がたくさんありますが、中でも有名なのが「I Could Have Danced All Night」でしょう。日本語タイトルだと、ざっと調べた限りでも「夜明けまでも踊りながら」「踊り明かそう」「一晩中踊れたら」などがありました。
私の手持ちの中では映画『Shall We Dance?』(リチャードギアのハリウッド版 →記事有り)のサントラにJamie Cullumの楽曲があり、これはサンバ用に編曲されていました(→試聴可)。もう一曲、映画音楽全集のようなCDに収録されたバージョンも、パーカッションが入ったサンバ風の編曲。
オリジナルはどんなだろうと思って聴きましたが、速めのフォックストロットに合う曲かなと思いました。やっぱりオリジナルはいいですね。

この映画オードリー・ヘプバーンの歌声は吹き替えなんだそうです。声質が似ているので不自然な感じはしませんが、歌っているのはマーニ・ニクソンという数々の名作ミュージカル映画で歌の吹き替えを行っている伝説的な歌手なんだそうです。
なんか昔の映画って割とそういうことを平気でしちゃうところがスゴイですよね。スペシャルエディションのDVDを買うと、幻のヘプバーンの歌声も聴けるそうです(『パリの恋人』は珍しく本人歌唱。悪くないと思うんですけどねぇ)。

オリジナルといえば、本当のオリジナルはジュリー・アンドリュースなんだそうですね。舞台『マイ・フェア・レディ』がブロードウェイで公開されたのが1956年。ロングランヒットとなり映画化されたのが1964年。映画化権を550万ドルもの巨費で購入したため、確実に投資を回収できる女優をということでヘプバーンになったそうです。
ジュリー・アンドリュースの歌声もYouTubeで聴くことができますね。さすがの上手さです。素晴らしい。
tv[→Go YouTube]

 

さて、長くなりましたが、ペアダンスシーンを。
ミュージカルシーンでポルカのようなダンスを踊るシーンもありますが、なんと言っても舞踏会です。

王宮での舞踏会の様子は、ゲストの名前を呼び上げての入場場面から、王族の入場、談笑の仕方から、ダンスの誘い方までたっぷりと観ることができます(まあ覚えても使い道のない知識ですけど・笑)。
ダンスはウィンナワルツ。ヘプバーンのドレスはタイトなロングで足があまり開かないような作りですが、さすがに上品に踊っています。
こういう舞踏会でのウィンナワルツだと、女性は右手でスカートを持つ人と普通のダンスホールドの人の二種類見るけど、これはどういうことなのかな。好きな方にすればいいのかなと思っていたけど、ドレスのデザインとか、どちらかというと可憐な上品さを演じられるのがスカート持つタイプなのかな、とか思ったり。
曲の途中でのパートナーチェンジもありなのかー、とか楽しんでみることができました。
tv[→Go YouTube]

 

物語はこの後、ラブロマンス色を強めていくわけですが、なんでヒギンス教授とイライザが恋に落ちるのかは正直良くわかりませんが(笑)、ウチの奥さん曰く「恋に理由なんてないのよ」との言葉に納得してみたりして。

余談ですが、イライザに一目惚れしてストーカーの如き毎日を送るお坊ちゃんフレディですが、なんと若きジェレミー・ブレットが演じていたんですね。
ジェレミー・ブレットと言えばシャーロック・ホームズ。NHKでの放送は全部観ました。いやー、面影ないなぁ。
彼も素敵な歌声(On the Street Where You Live:君住む街角)を聴かせてくれますが、これも吹き替えなんだそうです。うーむ。
tv[→Go YouTube]

 

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『アンナと王様』

映画中ペアダンス重要度:★★

51jx7no3knl_sl500_aa240_ 1999年アメリカ
出演:ジョディ・フォスター、チョウ・ユンファ
監督:アンディ・テナント
148分

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有名な『王様と私』のリメイク作品。単なるリメイクではなく、原作や史実に忠実なリアル指向のリメイクとのこと。だから、ミュージカルシーンもなし。

残念ながら私は『王様と私』は未見。
社交ダンス好きからすると、『王様と私』といえば名曲「シャル・ウィ・ダンス」だ。映画『Shall We ダンス?』では大貫妙子が歌い私の世代でも耳にする機会が多くなった曲である。『王様と私』は、社交ダンスにも多大な貢献をしている映画の一つと言えよう。

『アンナと王様』では、この曲は未使用。
でも、ちゃんと王様とアンナは踊ります。
シャム王宮でヨーロッパ風の晩餐会を開催し、そこでワルツを踊るシーン。ウィンナワルツです。
役柄自信満々の王様、チョウ・ユンファのステップは若干ぎこちないですが、心を通い合わせ始めた二人の幸せなダンスシーンです。

そしてラストもやはりダンス。祖国に戻ることになったアンナとの別れを惜しむラストワルツ。とてもよいシーンでした。

ダンスの場面はこの2ヶ所と決して多くはないですが、重要なシーンとして使われています。
こうなると、やはり元の『王様と私』が見たいですね〜。近所のレンタルショップにあると良いのですが。

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『ニューヨーク・ニューヨーク』

映画中ペアダンス重要度:★

51vr1odmhbl_sl500_aa240_ 1977年アメリカ
出演:ライザ・ミネリ、ロバート・デ・ニーロ
監督:マーティン・スコセッシ
164分

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ニューヨーク市のテーマソングにまでなった同名のヒット曲の元はこの映画だったのですね。
ラストのライザ・ミネリによるこの曲の熱唱シーンは確かに見どころです。
でも、私はロバート・デ・ニーロ演じるサックスプレーヤー・ジミーがまったく好きになれず、気味の悪さまで感じてしまい、前半で打ちのめされたので楽しめませんでした。
後半にはミュージカルシーンも多く、ライザ・ミネリの素晴らしい歌を聴けるのですが、唐突な感じも否めず。

ダンスのシーンは多くあります。
バンドで巡るのは全米各地のダンスホールで、そこではスウィングジャズに合わせて踊るフォックストロットやスウィングが見られます。
1945年の終戦後のアメリカの音楽の好みの変化なども見て取れます。
また、ミュージカルのシーンでもダンスシーンはあります。

それにしても、やりすぎて嫌悪感すら感じてしまうデ・ニーロの演技は、やはり狂気の暗殺者や暗黒街の帝王にこそ向いていて、ミュージカル・ラブロマンスには向かないのではと思いました。あー、残念。

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『小さな恋のメロディ』

映画中ペアダンス重要度:★

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1971年イギリス
出演:マーク・レスター、トレーシー・ハイド
監督:ワリス・フセイン
106分

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ある世代の人たちにはとても人気のある映画なんですね。私は先日のNHK BSの放送で初めて観ました。

なるほど、確かにこれは良い作品でした。
登場人物は皆、単に子役のかわいさというものを超える魅力を持っているし、親や教師に反抗するラストはきっと公開当時の時代の空気とマッチしていたのでしょう。

欧米ではさほどヒットせず、映画賞などもとってませんから、記録よりも記憶に残る作品と言えるんでしょう。
日本での大ヒットはきっとスゴイものだったのでしょうね。公開後30年以上経っているにもかかわらず、いまだにサウンドトラックCDが廃盤にならずに生産され続けているそうです。

私がこの映画を観ようと思ったのも、実は音楽に興味があったから。
そう、『サタデー・ナイト・フィーバー』の名曲の数で知られるビー・ジーズ。その、もう一つの有名な映画曲がこの『小さな恋のメロディ』のテーマ曲「メロディ・フェア」などなんだそうです。

ハッスルというディスコ音楽で踊るペアダンスが好きになった私は、同時にビー・ジーズも大好きになって毎日のように聴いています。なんていうか、あのテンポが仕事中のやる気と効率のアップに役立っているような……(笑)。

『小さな恋のメロディ』でのビー・ジーズの曲は5曲あり(→試聴)、どれも聴いたことのある曲で、ああこれもビー・ジーズだったんだ、と。
でも、当たり前ですが、ディスコ音楽ではなくて、メロディアスなポップスというか、特徴的なファルセットの歌声は確かにビー・ジーズでしたが、ノリはだいぶ違う音楽でした。こちらはこちらでイイ曲ばかりだと思います。

『小さな恋のメロディ』の中のダンスシーンは、学校でのダンスパーティ。
ディスコダンス(ビートに合わせて適当に踊る、2人が向き合って踊るが組んだりはしない)なんだけど、女子はやっぱりダンス好きで、女の子同士でペアになって踊ります。でも、男子はダンスなんてダセーことやってられねぇよ、という感じでたむろっています。
でも、そんな中、主人公の男の子だけは、好きになってしまった女の子(この子の名前がメロディ)と踊りたくて、親友に付き合ってもらって、誘いにいくわけです。で、楽しく踊るかと思っていたら、いやいや付き合った親友の男の子の方は、まったく相手の女の子の顔を見ないでおざなりなダンスをしていると「あなたと踊っていても楽しくない!」と言われてしまい、その女の子は会場を飛び出してしまいます。

なるほどー、ただ向き合って踊るだけでも立派なペアダンス。相手を無視していたらそれはペアダンスではないですよね。
相手の顔を見つめながら踊るのは日本人には恥ずかしいですが、相手のことをちゃんと考えて踊るのはペアダンスの基本ですねー。ダンスもコミュニケーションの1つですからね。
映画のダンスシーンから学ぶことは多いのです。

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夢でのこと

今日、昼寝をしていて見た夢はダンスをする夢だった。
最近ときどき見るのだ、ダンスする夢。

状況はわからないが、ダンスの相手は身長2メートルの外国人女性だった。
私の身長は170センチちょっと。この身長差ではアンダーアームターン(上げた腕の下を相手がくぐるステップ)は無理である。

アンダーアームターンはどのダンスでもよく行われるステップ。特にラテンでは。
夢で何のダンスを踊っていたかはハッキリとしないが、たぶんサルサかなにかラテンのダンス。
困ったが、ここはアンダーアームターンなしでリードすべく、私は持てるステップをすべて脳内で検索し、必死にダンスを構成したのだった。

と、そこで妻が帰ってきたので眠りから覚めたのだが、まだちょっと眠いということに加えて、ダンスの夢が惜しかったので、もう一度眠ってアンダーアームターンなしのダンスリードを考える(?)ことした。

だが、二度寝のまどろみの中にはもう2メートル金髪はいなかった。
夢うつつで考えたダンスリードはその後、妻に話してちょっとだけ試してみたのだった。

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試写会『イエスマン“YESは人生のパスワード”』

またもや試写会に当たったので見てきました。
ジム・キャリー主演の『イエスマン』です。(→公式サイト

いやー、面白かったです。今週末からの公開なので笑いたい方はぜひ映画館へ。
なんでも「NO」と答えていたネガティブ男が、あるセミナー(アヤシイ・笑)をきっかけに、すべてに「YES」と答えるという誓約をたてる。すると人生、どんどん変わって……、というストーリー。
あらゆることに「YES」と答えるのは、実際に試して本にした人がいるそうです。それを元にした映画。でもちゃんとコメディー。

実はそんなに期待してなかったんですけどね。
ほら、ジム・キャリーの映画って設定が変わっていて一見面白そうなのが多いじゃないですか。

人生がすべてテレビの仕掛けだった『トゥルーマンショー』とか、
口先男の弁護士がまったくウソをつけなくなる『ライアーライアー』とか、
別れた恋人の記憶を消す『エターナルサンシャイン』とか、
神様に一週間だけなる『ブルー・オールマイティ』とか、
運命の数字“23”に翻弄される『ナンバー23』とか、とか、とか、

どれもまあそれなりに面白かったり面白くなかったり。
設定をこなしきれなかったり、やけに泣かせにかかったり、そもそもジム・キャリーが濃すぎたり(笑)で、私としては彼の映画は特に熱心ではなかったのでした。

でも、今回の『イエスマン』はいいなぁ。
素直に笑えます。最後まで。
自己啓発とかアヤシイところも上手く処理してますし。
ジム・キャリーも良かったけど、ゾーイ・デシャネルが凄〜く良かった。
めちゃめちゃカワイイと思う。
劇中バンドもイイ。キモオタファンに混じって追っかけしたい(笑)。

あ、ダンスシーンはありませんでした。
酔っぱらってケンカして「俺が勝ったらその娘をダンスパーティにさそうぜ」とか言うシーンがありますが、ケンカは負けたので。
また、ブライダルシャワー(花嫁さんの結婚前パーティ)で「ダンスしよう」と言って移動するところまではあるんですが、ダンスそのものは映ってませんでした。
どーでもいいですね、こんな情報。

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フォックストロットについて語ってみる

私が通っているのはアメリカンスタイル社交ダンスの教室
まったくの初心者だった私は、アメリカンスタイルもなにも、社交ダンスにスタイルの違いがあるなんてことも知らなかった。
でも、やっているうちに、どうも日本でいう社交ダンスというのは、インターナショナルスタイルで、私の習っているものとはちょっと違うということがわかってきたのだった。

昔からビデオはベータ、パソコンはMacと何かを選ぶと必ずマイナーな方に行く私の宿命は、またもドマイナーな方へと流れたわけです。
日本の社交ダンスの99.9%はインターナショナルスタイル。アメリカンスタイルは私の通うJSDCの他、ほんのいくつかの教室でやっているだけ(アーサーマレーとか)。
でも、マイナーだから劣っているということではないことを、身をもって知っている私は(笑)、かえって社交ダンスへの興味をつのらせたのでありました。

で、近所のダンス教室やサークルにちょっと行ってみたりして、なるほどこりゃ違うもんだということが良ーくわかった。
たとえば、近所のダンス教室で「今までに何を習った?」と聞かれた私は「フォックストロットの初級を受けました」と言ったところ、「え、スロー? スゴイわね、もうそんなのやってるんだ」と驚かれた。だが、実際にやってみせたら変な顔されて「それはブルースねぇ……」と。

その時はわからなかったのだが、インターナショナルスタイルにはフォックストロットという種目はない。あるのは「スローフォックストロット」(単に「スロー」もしくは「スローフォックス」とも)という、どうやら非常に難しいとされているダンス。
それとは別に、いわゆるパーティダンスと言われ、競技にはない「ブルース」というダンスがあるのだ。

私の通う教室では「フォックストロット」はモダン(スタンダード)の基本種目としてできるだけ最初に習うことが望ましいとされている。
フォックストロットを習ってからワルツやタンゴを、さらにフォックストロットのクラスが初中級まで上がったらクイックステップが習えるようになっている。

自分でいろいろ調べたところ、クイックステップは元々「クイックステップフォックストロット」という名前なんだそうだ。
フォックストロットというダンスが、その後インターナショナルスタイルで競技化されるうちに速いテンポのダンスが「クイックステップ」に、遅いテンポのダンスが「スローフォックストロット」へと分かれた、ということらしい。
だから、インターナショナルスタイルの教室ではフォックストロットというダンスはない。
ブルースは入門向けのパーティダンスとして少し習う程度で、継続的に習得していく種類のダンスではないと考えられているようだ。

アメリカンスタイルにおけるフォックストロットは前述のようにモダン種目の基礎。ヒール・トゥを使った歩き方の基本から、ホールドを固めていく段階のダンスとして習う。
最初はいわゆるブルースと同じようなステップから(クォーターターンは第二段階だけど)。でも徐々にステップを増やしていき、中級レベルになってくるとスローフォックストロットと同じようになってくる(らしい。私は初中級レベル)。

また、本来アメリカンスタイルの競技にはクイックステップはない。私の通う教室では、クイックステップは「楽しいから」という理由でクラスが設けられている。うん、確かに楽しい(笑)。
ではアメリカ人はクイックステップを踊らないかというとそんなことはない。YouTubeで見るといくらでも出てくる。あくまで速いフォックストロットとしてクイックステップを踊っているようだ。実際ベーシックステップは同じだし、共通して使えるテクニックも多い。

このように、アメリカンスタイルにおけるフォックストロットは、初級レベルから上級レベルまでさまざまな難易度で踊れる、幅の広いダンスとしてあるようだ。
実際、フォックストロットに合う音楽は、社交ダンスの音楽の中でももっとも選択肢が多い。
4拍子のジャズ、ポップス系の曲で雰囲気さえ合えばいい。テンポも他のダンスに比べたらかなり幅広い(特にアメリカンスタイルでは。BPM=30〜40くらい。それ以下ならスロー、以上ならクイック、かな)。

教室ではフォックストロットの時にかかる曲はスタンダードポップスが多い。フランク・シナトラ、ナット・キング・コール、ボビー・ダーリンなどなど。良い曲ばかり。曲が良いから踊りたくなる。ダンスと音楽の関係はどちらが上でどちらが下でもない。相関関係、喜びと高揚のスパイラル。

映画のペアダンスシーンでも一番よく観られるのが、このフォックストロットだが、正確にはフォックストロット以前のダンスではと。
フォックストロットはなんといっても歩くダンス。二人で散歩をするように、気楽に楽しく歩くダンスがフォックストロット。

映画でよくあるシーンは、愛を確かめるように抱き合った二人がゆっくりと揺れるように踊る、というもの。チークダンスとか、スローリズムダンスとかいうらしいけど、もう一つ言葉を見つけた。
それは「クラッシュ・ダンス」といって、LOD(ラインオブダンス:ダンスホールでの周回ルール。左回り)に沿って踊れないような混んだフロアでの踊り方のことらしい。でも、「クラッシュ」ってなんだか“正しいダンス至上主義”みたいなものが見え隠れして、あんまりいい言葉とは思えない。

私の習っているフォックストロットは、まだまだ初中級レベルのため、かなりシンプルでステップ数も少なく、パーティなどで一曲踊ると飽きて……いや相手を飽きさせてしまっているのでは、と心配になる。
でも、それではイカンのですね。たとえシンプルなステップでも、もっと曲に乗って楽しく踊ること。余裕があれば会話の一つでも楽しむこと。そんな風に踊りたいと思っているのです。

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「社交ダンスの定義」に全面賛成

世界ダンス議会(World Dance Council)という団体の定めている「社交ダンスの定義」は、次のようなものだそうです。

●パートナーチェンジの思想
 相手を変えても踊ることができる

●ノーシークエンス(ルーチン無し)思想
 即興の振付でも、リード&フォローで踊ることができる

●オリジナルミュージック思想
 初めて聴く曲でも、テンポの遅早があっても、踊ることができる

●日常生活の延長線上思想
 場所や衣装や靴が、特別のものでなくとも踊ることができる →Wikipediaより

おお!? これ素晴らしいじゃないですか!
社交ダンスがほかのダンスと違う点、また優れている点が、ここにすべて表されていると思います。

しかし、こんなにハッキリと定義されているのに、どうも社交ダンスの世界は逆へ逆へ行っているように思うのはなぜなんでしょうか?
問題はいろいろあると思いますが、競技ダンス・ダンススポーツ以外にもっと価値観を見いだすべきなんじゃないかと思います。

ただ、現状、社交ダンス愛好者が日常的な楽しみとして踊れる場というのが、あまりに少なすぎるんじゃないかと。
昔は全国にダンスホールが3,000ヶ所もあったとか(昭和30年代?)。今は社交ダンス用のダンスホールなんて全国にいくつありますか? 両手の指の数で足りるくらいじゃないですか。
社交ダンス愛好家はシニア層が中心とは言え、全国に何十万人もいるそうです(一説には何百万?シンジラレナイ)。
日々、ダンス教室や地域のサークルなどで踊っている方が多いのでしょうが、私はせっかく習ったダンスでもっと遊びたい(遊びに行きたい)のですよ。

前から思っていることがあるんですけど、「歌」って楽しいじゃないですか。太古の昔から人間は歌って踊って、楽しい時・悲しい時を過ごしてきたと思うんですよ。
それがいつの頃からか、歌はまだしも「踊る」ということが極端に減ってしまっているのでは、と。

賛否あると思いますが、カラオケってやっぱり偉大な発明だと思うんです。気楽に誰でも歌う行為を楽しめる装置ですからね。
ダンスにもこのカラオケに匹敵するような発明が必要なんじゃないかと思います。それがなにかって言われたらわからないんですけど(わかったら発明王ですよ・笑)。

それでも1つだけ夢想するのは、既存のダンス教室が頑張ることです。
社交ダンスってマイナーな趣味だと思われていますが、どこの駅前にも大概1つや2つ、多ければ4つも5つもダンス教室の看板を見つけることができます。

こういうダンス教室では毎日レッスンが行われ、また時々ダンスパーティが行われています。
でも、ダンス教室のパーティはそこの生徒さんが参加するためのもので、誰でも気軽に参加できるというものではないのではと思います。

でも、こうしたダンス教室が(できれば連係して)日常的にダンスパーティを開くことで、毎日とは言わなくても、毎週末くらいはフラッと踊りに(遊びに)行けるような状況にできないものでしょうか。せっかく良い立地にスペースを持っているんだし。

いろんなところでいろんなパーティが開かれれば、雰囲気も、料金も、踊れるダンスの種類も、好きなパーティを選べるようになるのでは、と。

そんな夢想をしつつ、日本の社交ダンス、この先どうなる?と思ったりしている今日この頃です。

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『ビヨンド the シー 〜夢見るように歌えば〜』

映画中ペアダンス重要度:★★

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2004年アメリカ
出演:ケヴィン・スペイシー、ケイト・ボスワース
監督:ケヴィン・スペイシー
118分

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tv予告編[→Go YouTube]

私がペアダンスを始めて得たものは色々あるが、その中の一つが音楽の興味が広がったこと。今まで聴かなかったアーティストの曲に触れ、私の音楽ライフ(もしくはiPodのライブラリ・笑)は確実に豊かなものになった。

中でも、この『ビヨンド the シー』の主人公・ボビー・ダーリンを知ったことは大きな喜びだ。
ボビー・ダーリンは1960年あたりに大活躍した歌手で、最初はロックンロールでビッグアイドルに、その後スタンダードポップスの名曲を数多く残した伝説的なアーティスト。
……と、書いたが、私は全然知らなかったのです、一昨年まで。
多分、私の同世代でボビー・ダーリンを知っているという人はどうなんだろう、せいぜい1割というところでは。

『ビヨンド the シー』を観れば、ボビー・ダーリンの活躍ぶりがわかる上、素晴らしいヒット曲の数々が聴けるという仕組み。ただし、歌っているのはボビー・ダーリン本人ではなく、主演のケヴィン・スペイシー。
製作から監督まで務めたケヴィン・スペイシーは、ボビー・ダーリンの大ファンだったそうで、なるほどそれは良ーくわかる。
多分、好きで好きで、いつも歌ってたんだろうなぁ(カラオケとかで?)。そして、好きすぎてついには彼になりきって映画まで作ってしまったと。
ケヴィン・スペイシー、歌にダンスに大活躍です。ただし、アイドルにして大スターだった若き日のボビー・ダーリンを演じるにはちょっときつかったかも(笑)。でも、好きパワーで乗り切っちゃうんですけどね。

ボビー・ダーリンは夭折の天才エンターテイナー。
晩年(といっても37年の生涯)のステージでは命をかけてのステージになる。そう、エディット・ピアフのように、エルビス・プレスリーのように、美空ひばりのように。
“よくある伝説的歌手の生涯”と言えばそれまでだが、この映画は一筋縄ではいかないちょっと変わった構造になっている。
ヒット曲に数々に彩られるのは当然としても、時に突然歌い出すミュージカル仕立て、さらに自演の映画撮影と絡めながら、また彼の子供時代を子役が同じ画面に登場して、……という多層的な構成。

私はこの映画が単なる伝記映画に終わらずに、一流のエンターテインメント作品に仕上がっているのはこの構造の賜物だと思うし、きっとケヴィン・スペイシーも敬愛するボビー・ダーリンの映画をきっちりエンターテインメントにしたかったんだと思う。
というわけで、いい映画だと思います。オススメ。

さて、ペアダンスの場面は?というと、ミュージカル部分でのダンスは数あれど、ペアダンスは一カ所。映画に共演したアイドル女優サンドラ・ディーを見そめて猛アタックする場面が、タイトル同名の「Beyond The Sea」に乗って踊るペアダンス。明るくて楽しくてとても良い場面。そして、やっぱり恋愛の表現はペアダンスになるのね、と納得する場面。

ペアダンスの場面はこれともう一カ所、夫婦になった二人が静かに愛を確かめるようにリビングで踊るところくらい。

というわけで、決してダンス映画ではないし、ペアダンスの場面が多いわけではないんだけど、この映画は当ブログにとっても大きな存在。
それはボビー・ダーリンの曲が実にダンスにマッチするから。特にアメリカンスタイル社交ダンスに。

ボビー・ダーリンの歌う「Sunday in New York」や「More」は、フォックストロット(notスロー、notブルース)の定番練習曲だし、映画の最後を明るく締めた曲「As Long As I'm Singing」はクイックステップの練習曲としてよく使われる(→映画の場面)。
映画『ステップ!ステップ!ステップ!』でも「It's Only A Paper Moon」が、やはりフォックストロットに使われている。
映画の中に登場した「Artificial Flowers」や「Dream Lover」も踊りやすそうだ。
また、映画で派手な夫婦ゲンカの場面で流れる「Charade」は、私がもっとも好きな曲。BPM=65とかなり速い曲だが、これで走るように飛ぶようにクイックステップを踊ってみたい(曲時間も1分47秒と手頃だし)。

そんなわけで、社交ダンスをきっかけに存在を知り、いろいろ曲を聴いて好きになり、映画を観てますます大好きになったボビー・ダーリン。私の同世代(アラフォー・笑)にもぜひ聴いてほしいアーティストなのだ。


--

追記

ボビー・ダーリンの聴くならぜひキャリアの中期、スタンダードポップスを歌っていた1960年代前半の曲がオススメです。
デビューの頃はアイドルっぽいロックンロールで、これも悪くはないのですが、いかにも軽い感じ(曲も音も)。
また、1968〜70年代になると、映画でもそうした場面はありましたが、政治に興味を持ち、反戦フォークソングを歌うようになり、これも悪くはないのですが、いかんせんシンプルすぎて古さも否めません。

 

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『バンド・ワゴン』

映画中ペアダンス重要度:★★★

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1953年アメリカ
出演:フレッド・アステア、シド・チャリシー
監督:ヴィンセント・ミネリ
112分

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1950年代のミュージカル全盛期においても特に最高峰の1つとして位置付けられているという作品。
同時にアステアの多くの出演作の中でもキャリアの頂点と見なされているそうだ(→Wikipediaに詳細な解説)。

50代となったアステアだが、まったく衰え知らずのダンスを披露している。
『バンド・ワゴン』は、1921年の同名の舞台があり、フレッド・アステアは姉のアデールとともに主演し大成功を収めたんだそうだ。

英和辞典を引くと「Band Wagon」という言葉は、

1: ((米))(パレードの先頭の)楽隊車.
2 :((略式))時流に乗った動き, 人気のある側[党, 主張].

という意味で、賑やかなミュージカルであると同時に、落ち目となった往年の人気スターの大復活という筋立ての両方に意味がかかっているのではないかと思う。

ダンスシーンは多く、どれもが楽しい・素晴らしい見せ場ばかりだが、ペアダンスのシーンは意外と少ない。
だが、夜の公園で主演の二人がお互いのダンススタイル(シド・チャリシーはバレエスタイルが得意)を見事に融合させて踊るシーンは映画中でも特にエレガントでロマンチックな場面である。
このシーンの曲は「Dancing in the dark」といい、前述の舞台版バンド・ワゴンでもアステア姉弟が演じた曲らしい。
若き日のアステアのペアダンスも見てみたいものだ。

 

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『マーティ』

映画中ペアダンス重要度:★

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1955年アメリカ
出演:アーネスト・ボーグナイン、ベッツィー・ブレア
監督:デルバート・マン
91分

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NHK BSのアカデミー賞特集の1つとして放映。
アカデミー賞は、最優秀作品賞、監督賞、主演男優賞、脚色賞の4部門を獲得。さらにカンヌ国際映画祭グランプリも獲得のダブルクラウン作品。

でもパッとしない映画(笑)。
もてない男と女が知り合って、前向きな一歩を歩き出すというストーリー。
当時の映画としては美男美女ではない普通の人々を描いているというところが画期的だったらしい。
確かに、主人公マーティを演じるアーネスト・ボーグナインには好感を抱くし、その日常と取り巻く人々もリアルな感じ。

出会いを求めてダンスホールに行く場面でいくつかのダンスを見ることができる。
まずダンスホールは、デート+ナンパの一大スポットで、広いフロアもかなりの混み具合。入場料は77セントだったかな。よくわからないけど数百円というところなのかな(時給40セントの仕事は最低みたいなセリフもあった)。

踊っているダンスは、スタンダードジャズに合わせてのフォックストロット(ブルース)もしくはスウィング(ジルバ)。どちらでも踊れるような曲なので、好きなように踊ればいいみたい。
でも、LODで流れたりはしないので、皆その場で踊る。必然的にフォックストロットも小さな動きになって、チークダンスのように。スローリズムダンスというと、こうしたダンスのことをまとめて表せるのかな。でも曲はそんなにスローじゃない。

ラテンの曲もかかる。
踊られているのはマンボ(サルサ)かサンバか、ハッキリしない感じ。
さっきのフォックストロットかスウィングかと同じで、あんまり意識してないのかもね、ダンスの種類は。
それだけ軽い気持ちで踊りに行っているんだろうし、わざわざダンス教室で習ってから踊るようなダンスじゃない。もっと自然な楽しみ、もしくはナンパツールとしてのダンスなんだろうな。

 

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『カッスル夫妻』

映画中ペアダンス重要度:★★★★★

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1939年アメリカ
出演:フレッド・アステア、ジンジャー・ロジャース
監督:H.C.ポッター
89分

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今日、宝物が一つ増えました。先日買ったDVD『カッスル夫妻』(原題:The Story of Vernon and Irene Castle)です。
本当に素晴らしい! 先ほど見終わったばかりですが、ちょっと興奮が収まらないところです(笑)。

アステア作品は、自分でペアダンスを始めてから見始めたため、そんなにたくさん観ていません(『バンド・ワゴン』『パリの恋人』(→記事有り)『踊る結婚式』など)。
観た作品はわずかですが、どれを見ても言葉では言い表せない素晴らしいダンス。二十世紀最高のダンスエンターテイナーと言われるフレッド・アステア。こんな人を知らずに30年以上生きてきたかと思うと損をした気分です。

私のダンスの先生も、アステアを見てその道を志すきっかけとしたそうですが、確かにその気持ち良くわかります。

アステアのダンスは最高です。
また、ダンスだけでなくその物腰、立ち居振る舞い、ジェントリー、すべてが素晴らしいオンリーワンです。
なれるものなら私はフレッド・アステアになりたい(笑)。

『カッスル夫妻』はWikipediaによるとこんな説明がついています。

ロジャースとの競演第九作。二人が往年の名ダンス・コンビであるカッスル夫妻に扮し、コンビ解消を記念する作品となった。作中での衣装、ダンス・ナンバーなどがあまりにも時代がかったものであったこと、二人の競演作にはめずらしく悲劇的な結末であったことなどから興行成績が伸びず、現在にいたるまで人気の高くない作品である。

とありますが、私の評価は違います。
私の好きなペアダンスをたっぷりと見ることができるからです。
アステアはタップダンスもそれはそれは素晴らしく、他の映画ではどちらかというとソロダンスの方が見せ場になっていることも。
その点、この映画は新しい社交ダンス(モダンダンス)を大流行させた夫妻の伝記的映画。ダンスシーンはペアダンスが中心です。

アステアのペアダンスを見ると、ステップの軽やかで素早いことなどに目が行きますが、私はダンスのリードに目を奪われます。
もちろん、映画で見せるダンスは何度も練習した振り付けのダンスでしょうが、あまりにも自然でソフトなリードは魔法のようです。彼は踊りながら度々フッと手を離して(ホールドを解いて)踊るのですが、そんな時でも見えない手でリードをしているようです。うーん凄い!
tv[→Go YouTube]

もし、アステアのペアダンスに問題があるとしたら一つだけ。それはペアダンスの主役はあくまで女性。男性はリードしながらも女性を美しく引き立てる役目なのですが、アステアのステップが華麗すぎて、どうしてもそちらに目が行ってしまうことでしょうか(笑)。いや、もちろんジンジャー・ロジャースも素敵です。ダンスも上手いし。

この映画ではフォックストロットの元になったと言われている「カッスルウォーク」の誕生の場面や、見たこともないようなタンゴ、ドラマチックなワルツなどを見ることができます。
tv[→Go YouTube]

後に撮られるようなミュージカル大作のような派手な場面がなく、その辺ももしかしたら評価の低さにつながっているのかもしれませんが、私は大好きなペアダンスがたくさん見られて大満足です。

映画を観ていると、アステアとロジャースが本当のカッスル夫妻のように思えて、その悲劇的な最後もアステアのダンスを見ているからこそ、悲しみを倍加させます。まるでアステアが死んでしまったよう。いや、死んでないので、いいですが。

映画出演もしたというカッスル夫妻のダンスも見てみたいものです。本物のカッスルウォークを。
彼は夭逝してしまいましたが、劇中のセリフが泣かせます。

「彼はダンスをする人の心の中で生き続けるんだ」

現代の社交ダンスの基礎となるスタイルを世界中に広めたカッスル夫妻は、確かに私の中にもいるのです。

 

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「メレンゲ」について語ってみる

私が通うアメリカンスタイル社交ダンスの教室では、全4回の入門クラスからスタートするのだが、そこで一通りのダンスを習う。

1週目:フォックストロット&スウィング
2週目:タンゴ&ルンバ
3週目:サルサ&チャチャチャ
4週目:ワルツ&メレンゲ

もちろん、ベーシックステップ程度のことだが、どんなダンスがあるのか、この4回でわかるようになっているのはとても良い仕組み。

この入門クラスの一番最後に出てくるのがメレンゲ。
一番最後だから一番難しいかというとそんなことはなくて、多分一番簡単なダンス。

速めの二拍子のリズムで、左右の足を交互に踏むだけのステップだから、誰でもすぐにできる(ホントに!)。

ステップが簡単だからこそ、ペアダンスの楽しさであるリード&フォローがいきなり楽しめる。
私はアンダーアームターンのリードでダンスの楽しさに目覚めたクチ。だって、腕をひょいと上げると女性がくるっと回るんだよ(笑)。

入門クラスの最後にメレンゲを持ってきているのが、深謀遠慮の戦略なのか、それともたまたまなのかは先生に聞いたことがないのでわからないけど、とにかく一番最後に「なんか踊れたー!」と思って帰るのは、次のレッスンへの大きなモチベーションになると思うのだ。

 

ところで、私が最初にペアダンスをしたのが、考えてみるとこの「メレンゲ」だった。

世の中の大概の男がそうであるように、まったくダンスとは無縁の人生を送ってきた私だったが、数年前に行った愛知万博(愛・地球博)でたまたま入った「ドミニカ館」でやっていたのが、メレンゲレッスンだった。(→写真→楽しい動画
他の人気パビリオンに比べて、コレといった目玉が無いドミニカ館に私たち夫婦が入ったのは、会場全体のあまりの混雑ぶりに気おされて、とりあえず空いているところに入ろう、ということだったのだ。
そしたらちょうどメレンゲレッスンの時間。舞台ではドミニカンのスマートなお兄さんがメレンゲを踊って見せてくれた。なんかできそう!ということで、記念すべきウチの夫婦のファーストダンスがメレンゲだったというわけ(エヘ)。

それっきりメレンゲのことはまるっきり忘れていたが、ダンスを始めるきっかけのきっかけくらいにはなっているかもと、今にして思う。
結婚以来約10年間ずーーっと言われ続けていた「二人でダンス教室に行きたいよー」というウチの奥さんの希望を聞く形で、今のダンス教室に行ったのは、ドミニカ館でのメレンゲから約2年後のこと。
あの時のメレンゲが、踊るって特別なことじゃない、普通に楽しいことなんだ、ということを教えてくれたように思う。

 

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「メレンゲ」のダンスシーンが登場する映画リスト

N.Y.の小学校ではメレンゲが必須科目!?
『ステップ!ステップ!ステップ!』(→記事へ

メレンゲの発祥についての語る場面もあり
『ビューティフルメモリー』(→記事へ


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BPMについて(ダンス用語)

曲のテンポの速さを表す単位に「BPM」というのがあります。
一般的に「BPM」は「Beat Per Minute」の略でこれは「一分間ごとのビート(拍)」ということになります。

このBPM、こと社交ダンスに関しては「Bars Per Minute」のことになるようです。
Barsとは小節のことだそうで、この場合のBPMは「一分間ごとの小節数」となるわけです。

「Beat Per Minute」と「Bars Per Minute」では、同じ曲でも当然数値が異なります。
例えば90BPM(Beat Per Minute)のワルツ曲は、30BPM(Bars Per Minute)になります。
社交ダンス用のCDには、ほぼ必ず曲ごとのBPM(Bars Per Minute)が表記されています。

確かにダンスでは小節単位で動きを決めることが多いですから、小節数で表す方「Bars Per Minute」の方が良いでしょう。
しかし、「BPM」は「Beat Per Minute」が一般的ですから、違うということを知らないと混乱してしまいます、私もしばらく知らないまま、おかしいなぁと思っていました。
できればダンスの場合は、BPMではなくてMPM(Measures Per Minute:Measureも小節)とか別の単位を使えばいいのに、と思いますが広まってしまったものは仕方ないですね。

iTunes(音楽管理再生ソフト)には、このBPMの項目があり、入力しておけば、手持ちの曲を速い順に並べたりなどという使い方もできます。
しかし、BPMは自分で計測して入力する必要があります。曲名やアーティスト名などはCDをiTunesに取り込む際に、ネット上から自動的にデータを拾ってきてくれるのですが、BPMのデータはないのです。

BPMを計測するには、曲を聴きながら、1分間の小節数(もしくは拍数)を数えればいいのですが、これはなかなか大変です。
そこで、BPMを計測するのに便利なソフトを利用するといいでしょう。私は「iTunes-BPM Inspector」というフリーソフト(Mac用)を使っています。使い方は簡単で、曲を聴きながら、リズムの頭でマウスをクリックし、しばらくそれを繰り返します(十数秒くらい)。そうすると1分たたずにBPMの数値が出て、それをiTunesに入力することができます。

私はこうして手持ちの曲の中からダンスで使えそうな曲を探したりしています。
もちろん、ダンス用の曲でもっとも大事なのは、そのダンスのキャラクター、雰囲気に合った曲調の曲を選ぶことで、BPMはその次です。
でも、ダンス用にアレンジされた曲ではなく、オリジナルの曲からダンスが踊れる曲を見つけていくのは、なかなか楽しい作業ですよ。

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『花嫁のパパ』

映画中ペアダンス重要度:★

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1991年アメリカ
出演:スティーブ・マーティン、ダイアン・キートン
監督:チャールズ・シャイアー
105分

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tv予告編[→Go YouTube]

ブライダルダンス、ウェディングダンス、要するに結婚式の時に踊られるダンスに興味があって、映画で観られないかなと思っていますが、なかなかコレというものに当たりません。

『花嫁のパパ』は前に一度観たことがありましたが、TVでやっていたので再確認。残念ながらブライダルダンスはしていませんでした。

映画は面白いですよ。花嫁となる娘は可愛いけれど、どうにもわがままで、親の気持ち子知らずとはこのこと。それでも父としては娘が幸せなら頑張っちゃうんですね。そんな映画。

ダンスシーンはわずかで、自宅での結婚パーティにバンドを呼んであって客が踊るのがちらっと映ります。
それと、最後にパーティが終わってガランとした家の中で、夫婦二人が静かに踊るシーン。
tv[→Go YouTube]

どちらもなんのダンスというわけではなくて、曲種としてはフォックストロットやブルースという感じですが、単に揺れているだけに近いダンスで、私も今まではチークダンスと呼んだりしていましたが、「スローリズムダンス」という呼び方があるようです。私も今後はこれを採用します。

映画の中のダンスシーンの多くは、この「スローリズムダンス」です。フォックストロットやブルースは歩くダンスですが、こちらはその場でのダンス(スポットダンス)。
音楽に合わせて揺れるだけでも、立派にダンスなんだと思います。


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ブロガー試写会『レッドクリフPart2』(非ダンス映画)

つい先日Part1を試写会で観てきましたが、Part2も当選。
映画ブログやっていると、ブロガー試写会という特典があるようです(笑)。
ダンス映画のブログですが、タダで観させていただいてますので、ちゃんと義理は果たしますよ。

Part1とPart2ならやっぱりPart2の方が面白い。アタリマエか。
Part1は見てなくても、Part2は楽しめると思います。
それにしても赤壁の戦いはベトナム戦争みたいになってました。
火力が凄すぎると思います(笑)。
火薬の発明はだいぶ後でから、劇中でも、魚油や硫黄の利用という描写にとどまっていますが、風景としてはもうナパーム弾で大爆撃!という感じです。
戦闘シーンはとても迫力があって見応えがあります。
あ、そうだ!中村獅童演じる海賊上がりの猛将「甘興」が戦死しちゃいました。
壮絶な爆死で、そういう点では見せ場の一つ。良い役でしたが、……あれ?死ぬんだっけ?
「甘興」は「甘寧」だと思ってみていましたが、一応モデルにした別人ということみたいですね。
それと、曹操の追いつめられっぷりも半端じゃありません。そこまでいったら殺しとくだろう、周瑜よ。なんて、死なないことはわかっているはずなのに、ついそんなことを思ってしまいました。
私はそれなりに楽しみましたが、試写会の反応はとても良かったんじゃないかと思います。面白いところでは軽い笑いが、驚くところでは小さく「おぉ」みたいな声が回りから聞こえてきました。
ただ、やっぱり2回に分けての上映ってどうなんでしょうねぇ。色々シェイプすれば十分、1回分にまとまる話だと思います。こうした方式があまり流行らないように願います。

以上、ブロガー試写会の感想でした!

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『ネイキッド・タンゴ』

映画中ペアダンス重要度:★★★★

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1990年アメリカ
出演:マチルダ・メイ、ヴィンセント・ドノフリオ
監督:レナード・シュレーダー
92分(DVD未発売)

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TVにて2回目の鑑賞。

1920年代のアルゼンチン、老富豪の若妻としてブエノスアイレスへ向かう途中、船から身投げした娘になりすました主人公・ステファニー。自ら堕ちていくような選択をした彼女に待っていたのは、想像以上に数奇で耽美な運命だった。
なりすました娘を迎えに来ていた男の妻となったが、その男は娼館のオーナー。結婚を名目に貧しい娘をヨーロッパから“輸入”していたのだ。
結婚初夜に売春を強要されたステファニーは客を刺してしまう。その後始末に現れた殺し屋・チョーロはタンゴしか愛せない男。二人は惹かれあい、やがて破滅していく。

タンゴ、赤と黒、官能と退廃、ヴァレンチノ、ナイフを片手に夜の街で踊る男たち……、アルゼンチンタンゴのイメージを濃縮して映像化したような作品。

タンゴのシーンは何度も登場するが、もう少し見たいと思わせるような出来映え。
女は全裸に靴だけ。さらに目隠し。楽団も自ら目隠しをして踊るタンゴの美しさ。また、夜中の精肉場で車のライトで踊るタンゴは血だまりの中で……。
一筋縄ではいかないダンスシーンの数々を楽しめる(多分、ダンスレベルそのものはそこまで高くない感じだが)。
tv[→Go YouTube]

客船での入れ替わり人生は『ポワゾン』(原題「ORIGINAL SIN」2001年)を思い出した。アンジェリーナ・ジョリーとアントニオ・バンデラスのエロサスペンス。私、この作品大好きなんだけど、一般的には評価が低いんだよなぁ。

鑑賞という観点からペアダンスを語るなら、私はアルゼンチンタンゴが一番好き。
私もぜひ踊りこなしてみたいダンスの1つだが、難易度がかなり高い。実は一度チャレンジしてみたものの挫折。再チャレンジの機会を狙っているところである(笑)。

 

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「Stayin' Alive」で心臓マッサージ

最近ではホンダ・オデッセイのCMでもお馴染みの曲「ステインアライブ(Stayin' Alive)」は、『サタデー・ナイト・フィーバー』のオープニングを飾る名曲。
ペアダンスではハッスル(Hustle)を踊るのに最適な一曲です。

tv[→Go YouTube]  Bee Gees - Stayin' Alive (Full Version)

この曲が心臓マッサージに最適!というニュースが(一部引用)。

米心臓協会(AHA)はこのほど、心肺停止時の蘇生救急としての心臓マッサージ(胸骨圧迫)を行うときのリズムとして、ビージーズの1977年の大ヒット曲「ステイン・アライブ」が最適だとの研究結果を発表した。
→記事へ

なんでも1分間に103拍というこの曲のテンポがちょうどいいそうです。
歌詞も「生きろ、生き続けろ」みたいなことを延々とハイテンションで歌っているので、ちょうどいいのかもしれません。
もし、心臓マッサージをしなければならないことがあったら、この「ステインアライブ」を思い出してやることにします。

 

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『タンゴの男』(コミック)

映画じゃないけどペアダンス重要度:★★★★☆

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著:岡田屋鉄蔵
出版社:宙出版
2008年10月29日発行

 

このコミックは、いわゆる“BL(ボーイズ・ラブ)”と言われるジャンルの作品で、私のような者(男、ノンケ)が軽々に踏み込んでよいものでないことは重々に承知。

それでもあえてこの『タンゴの男』を当ブログで紹介するのは、ジャンルを超越する傑作と信じてのこと。
最近ではほら「よしながふみ」なんか、もうBL出身なんてことは関係ないような活躍ぶり。マンガでは時々こうして、マイナージャンルからメジャーへと飛び越えてくる“天才”が現れる。麻雀マンガとかホラーとか4コマ専門誌とかゲームアンソロジーとかロリ系エロマンガとか、そんな日の当たらないジャンルからも……。おっと、話がずれそう。
この『タンゴの男』の作者・岡田屋鉄蔵氏はこれが商業誌デビューらしいが、そうした匂いを感じた、ということ。

デビュー作らしく自分の好きな世界を心ゆくまで描いてみたという感じ。だから『タンゴの男』が描くアルゼンチンタンゴの世界は美しく深い。
アルゼンチンタンゴといえばアレですよ、その黎明期、ブエノスアイレスの場末の酒場で男同士で踊られることも多かったという伝説(?)があるくらいで、要するにBLモノのモチーフとしては最高!なわけですが、それだけではなく、アルゼンチンタンゴへの造詣も深いと思われる(多分踊ってるね、作者)。
中でもしびれたのがこのセリフ。

「あの目、あれは移民の目。祖国を離れ異国にただひとり、逃げ場のない孤独の中、夢見ることも諦め、生きる為にすべてを受け入れた目。ヒロ、お前の目は、タンゴを作った男たちの目だ」

読んでない人でも、タンゴ好きならなんとなくニュアンスがわかってもらえる……かな?
作中ではタンゴのシーンの他に、ほんのちょっとだけサルサも。都会の夜遊びダンスは、サルサかアルゼンチンタンゴ、というわけですね。社交ダンスってあまりに年齢層が高いからなぁ。

タイトル&表紙だけで買ったマンガですが、大当たりで大満足。自分の眼力にも満足(笑)。
ただ、改めて言っておきますが、BLジャンルに理解・耐性の無い方には、たとえアルゼンチンタンゴ大好きでもお薦めいたしません。

その昔、妹の本棚からこっそりと『風と木の詩』を読みふけり、今もよしながふみの作品はほとんど(同人含)読んでいる私(ついでに言えば妻は腐女子)ですが、『タンゴの男』の性描写は見たことのない類のモノ(ガテン系・モロ描写)で、さすがにちょっとキツイ。

岡田屋鉄蔵の二作目にも期待します(マイルド風味で・笑)。


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WEBマガジン『ダンス・インテリジェンス』

検索していたらたまたま見つけたので紹介します。

『Dance Intelligence(ダンス・インテリジェンス)』
日本初、社交ダンスの情報満載のウェブマガジン創刊!
社交ダンスを愛する人たちが「知りたい」情報を発信していきます。

→サイトへ

2008年11月創刊で現在2月号まで4号出ており、無料で見ることができる。
“情報満載”というにはちょっと少ないと思うが、WEBで見るならこんなくらいがいいのかもしれない。
競技ダンスの話題が多いが、社交ダンスの現状に対する認識などは私もうなずく部分が多く、今後もチェックしていきたい。
ただ、これ、どこの誰が作っているかさっぱりわからないんだよなぁ。

コンテンツの1つに「ダンスパートナー血液型別相性診断」というものが。
リーダーとフォロワーの血液型を入れて相性を占う。占い結果はなかなか詳細。
ダンス教室でやったらおもしろいかもね。

--
追記
こんな占いもありました。

社交ダンス占い
ダンス占い

私は「ブルース」と「ジャズダンス」でした。

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『大使館の食卓』〈ウィーン舞踏会2009〉

予告していましたBSフジの『大使館の食卓』〈ウィーン舞踏会2009〉を観ました。

オーストリア大使館に主催のこの舞踏会は、2009年1月24日に目黒のウェスティンホテルで開催されたもので、修交140年記念の大イベントだそうです。

本来が料理・グルメ番組ということで、パーティでのメニューの紹介にも多くの時間を割いていましたが、ダンスシーンも見ることができました。

ウィーンの舞踏会を日本で正しく再現して見せたい、という大使たっての希望で、デビュタントという社交界デビューのお披露目ダンスを行うことになり、男女各20名ほどの若者が集められました。
男性は多分皆社交ダンサー(学連とかプロとか)でしょう。女性は社交ダンス経験のない人も集められ、多分条件は良家のお嬢様でしょう(笑)。
講師にはオーストリア本国からプロダンサーが招かれ、数日に渡り練習を行ったようです。

披露されたダンスはウィンナワルツではなく(カットされただけかもしれませんが)、古式ゆかしいバロックダンス風のもの(番組ではカドリールと)。振り付けのグループダンスで、難しい動きはなさそうなので、お嬢様たちも無事こなせたようです。

ダンスタイムではウィンナワルツが踊られていましたが、フロアは結構な混み具合で、ダンスの技量もまちまちなためか、映画のように美しいダンスシーンとはいきませんでした。
特に、ちらっと映っただけですが、社交ダンス経験者らしき年配カップルが、勢い込んで踊ろうとしている様は、技術的には正しくても明らかに場の雰囲気からは浮いていました。ダンスって難しいですね(笑)。

ポルカなど、ワルツ以外の曲も踊られていて、最後にはラデツキー行進曲でフロアの全員が一列に肩を組んで(トレイン状)練り歩くというのが楽しそうでした。

オーストリア大使がこんなことを言っていました。
「舞踏会とは、ダンスと食事を楽しむ社交の場で、同時に難しい話をする場所でもある」
難しい話って外交ってことでしょうか? オーストリア人の中にはワルツと外交はいまだ強く結ばれた関係であるようです。

→舞踏会の写真など1/26の記事


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『エイジ・オブ・イノセンス/汚れなき情事』

映画中ペアダンス重要度:★★

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1993年アメリカ
出演:ダニエル・デイ・ルイス、ミシェル・ファイファー、ウィノナ・ライダー
監督:マーティン・スコセッシ
138分

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tv予告編[→Go YouTube]

1870年代ニューヨークの上流社会を舞台に、許されぬ恋に葛藤する主人公たちを、美しい映像で描いた作品。

アカデミー賞で衣装デザイン賞を獲得しており、その豪華で洗練された衣装は見どころの一つ。特にダニエル・デイ=ルイスの着こなす燕尾服などが素晴らしい。
だが、それらの美しさはうわべだけ。新大陸とは名ばかりの因習に凝り固まった社交界は、誰も本音を語らず、水面下で噂が渦巻く世界だったのだ。

ダンスシーンは冒頭10分くらいから始まる舞踏会で見ることができる。
tv[→Go YouTube]

舞台となる、舞踏室(ボールルーム)はセットだろうが、もの凄く豪華で、映画ではその構造(普通は廊下からすぐに入る仕組みだが、ここではいくつかの応接室を抜けて舞踏室に到達するようになっている……云々)についての説明なども楽しめる。

踊られるのはウィンナワルツで、曲もシュトラウスのオーソドックスなもの。ただし、ウィーン風の2拍目が早めに来る感じはなく、均等な3拍子。
舞踏会の開始はラデツキー行進曲でカップルが腕を組んで入場。ウィーンフィルのニューイヤーコンサートで必ず最後に演奏されるこの曲も、舞踏会には欠かせないものらしい。
先日見たウィーン舞踏会では、最後に参加者たちがみんなでトレイン状(もしくはムカデ状)になって行進していたのが楽しそうだった。

ウィンナワルツのシーンで特徴的だったのは、ホールドの位置が非常に低いこと。
こうした舞踏会では気合いを入れて踊っている人はおらず、基本的にゆるい。それが社交の粋というものかもね。
ホールドは、つないだ手が腰の位置くらいまでに下がっているカップルが多い。回転は通常1小節で180度ずつ回るが、見ていると120度くらいずつという感じ。よって、左回り(リバースターン)の際も足がクロスすることはなかった。

回転の角度などは、舞踏室を真上から映す映像があったため良くわかったのだが、もうひとつ気がついたのは、LOD(ラインオブダンス)は、1列ではなく外周と内周の2列になっていた。舞踏室は立派だが、競技会のような広さは当然なく、せいぜい10メートル四方というところ。無駄なくスペースを使って踊るには2列のLODが最適で、そのためにか舞踏室には中央を示す印(その家の頭文字かも)が付いており、きっちりその回りを回っていた。

まあ全て映画の中でのことで、どの程度考証されているのかはわからないのだけれど。

ウィンナワルツは社交ダンスの中でも最古のダンスで、ステップ的には単純なのだけど奥が深い。我が家では夫婦でダンスについてよく話すのだけど、多分ウィンナワルツについての話題がもっとも多い。
ウィンナワルツについては、まだまだ書きたいことがあるので、そのうちまとめるつもり。

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手に入れにくいペアダンス映画

なんだよ、そんなのも観てないのかよ!と言われそうですが、重要な2作品が未見です。

ペアダンスのシーンを紹介する当ブログにとっては、最重要映画なんじゃないかと思われる2本(どこでもとっても評判がいいんですよね)、『ダンシング・ヒーロー』と『ダーティ・ダンシング』です。

どちらも一度DVDが発売されていますが、再版されていないようで、Amazonでは中古にプレミアがついてしまっています。
DVDって値段を下げてぽろっと再発売されることも多いので、それを待ちたいのですが、まあここはレンタルで我慢かなと。

『ダンシング・ヒーロー』
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1992年オーストラリア
出演:ポール・マーキュリオ、タラ・モーリス
監督:バズ・ラーマン
94分

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『ダーティ・ダンシング』
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1987年アメリカ
出演:ジェニファー・グレイ、パトリック・スウェイジ
監督:エミール・アルドリーノ
105分

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ついでにもう一本。『スィート・ダンス』は、『ダーティ・ダンシング』の制作スタッフが再集結して作ったという社交ダンス教室が舞台の作品のようです。こちらはDVDでは出ていないようです。AmazonでもツタヤDISCASでも見つからない……。

スィート・ダンス
1995年アメリカ(劇場未公開・ビデオ発売のみ)
監督:エレノア・バーグスタイン
出演:キャンベル・スコット、ジェニファー・ビールス
96分


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『上海バンスキング』

映画中ペアダンス重要度:★★

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1984年日本
出演:松坂慶子、風間杜夫
監督:深作欣二
121分

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昭和11年(1936年)、忍び寄る戦争の暗い影から逃れるように上海に来たジャズメンと新妻の運命に翻弄される姿を明るいジャズにのせて描く。

東洋ジャズのメッカである上海のダンスホールでのジャズバンドとダンスショーのシーンは派手で楽しいが、これは最初と最後の2回だけ。後は上海事変に日中戦争、そして太平洋戦争と暗い内容が続く。

松坂慶子の印象は今もさほど変わらないが、志穂美悦子が懐かしすぎる。二人が歌い踊るシーンはちょっと『シカゴ』(ミュージカル)みたい。
tv[→Go YouTube](こちらは映画のシーンではないがレア映像)

また、ダンスホールでお客たちが踊るのはフォックストロット(ブルース)。フォックストロットってやっぱりジャズで踊るものなんだなということがわかる。
あ、あとタンゴのシーンがあったな。松坂慶子と陸軍の軍服が格好いい夏八木勲。

昨日、テレビ放映されたものを見てから、YouTubeで検索したら、この映画のシーンがセブンイレブンのCMに使われているものが出てきた。おぉ、コレ見たことあるぞ、と。25年ぶりの記憶が蘇った。YouTubeも凄いが、脳も凄いな(笑)。
tv[→Go YouTube]


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『ロマンポランスキーの吸血鬼』

映画中ペアダンス重要度:★

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1967イギリス
出演:ロマン・ポランスキー、ジャック・マクガウラン、シャロン・テート
監督:ロマン・ポランスキー
108分

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tv予告編[→Go YouTube]

昔々テレビで見て大変に面白かった記憶が(ほとんど忘れてましたが)。
吸血鬼コメディというか、しょーもないギャグが満載で、覚えているのは大笑いしながら見たことくらいです。
(→くわしいストーリー紹介はこちらがオススメです)

もうひとつ覚えていたのが「舞踏会」のシーン。
吸血鬼の城で開かれる吸血鬼だらけの舞踏会です。貴族風の正装に白塗りの顔の男女吸血鬼が踊ります。といってもマイケル・ジャクソンのスリラーのようなダンスではなくて、ちゃんと宮廷風舞踏会。こうしたダンスはいわゆる「バロックダンス」というもののようです。
tv[→Go YouTube]

バロックダンスは、17世紀から18世紀前半にかけて、フランスの宮廷で国王の権力とともに栄華を極め、後に劇場ではバレエに、宮廷では社交ダンスに発展していく元となったダンスだそうで、メヌエットなどが有名です。
ウィンナワルツ以前に宮廷で踊られていた典雅なダンスと思っておけば間違いないでしょう。

映画の中のダンスシーンに注目して今までいろいろなダンスシーンを見ていく中で、ダンス史への興味が芽生えてきました。映画を見ながらダンスについて考えるのは、ダンスの歴史への旅でもあったのですね。

鹿鳴館』のダンスはウィンナワルツですが、バロックダンスの残り香を多分に残していることがわかりました。
オードリー・ヘップバーンが美しすぎる『戦争と平和』の舞踏会でも、バロックダンスの場面が多く見られます。

tv[→Go YouTube]

吸血鬼たちの舞踏会を見返して(YouTubeってホントに便利ですね)バロックダンスについて思いを馳せてみたのでした。え、変ですか?(笑)

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この映画がきっかけでロマン・ポランスキーとシャロン・テートは結婚。しかし、後にカルト教団マンソンファミリーに惨殺されるという悲劇が起こる。シャロン・テートの伝説的な美しさはこの作品が最後。合掌。


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『白雪姫』は王子さまと踊っていなかった(ディズニープリンセス)

ディズニープリンセスと呼ばれるディズニー映画のお姫さまたちは、皆王子さまと踊っているかと思いましたが、昨日確認した『白雪姫』は踊っていませんでした(残念・笑)。

『白雪姫』は、なんと1937年の作品で、もちろんカラー。こんな時代にこんな凄いレベルのアニメーションを作っていたのかと、今さらながら、そして古いディズニー映画を見るたびに驚かされます。
それはよく動きますし、白雪姫の肌の白さを表現するために、輪郭を無しまたは薄い色にしたりという独創も感じます。

それにしても、踊らなかったなぁ……(しつこい・笑)。
82分の作品ですが、毒入りリンゴを食べるのが70分過ぎ。それから王子さまが現れてキスをするのがもう79分ですよ。残り3分じゃダンスもできない。
作品時間の大半を占めるのは実は7人の小人たちなのですね。


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乗馬スタイルと社交ダンス(アメリカンスタイル社交ダンス考)

私は専門家でも何でもないので、こうした“定義”にまつわるようなことを書く立場にないのですが、それでも見聞きした中で、アメリカンとインターナショナル、二つのスタイルの違いについていくつか書こうと思います。

社交ダンスのスタイルには大きく2つの種類があって、イギリスを中心にして世界に広まったのが「インターナショナルスタイル」、一方アメリカを中心に広まったのが「アメリカンスタイル」です。
私はこの2つのスタイルの違いに興味があって、色々知りたいと思っているのですが、いまだ勉強中というところ。
いずれ、その違いについて、深いところまで理解してから、まとめてみたいと思っています。

ところで、乗馬のスタイルにも社交ダンスと同じように2つのスタイルがあって、「ブリティッシュ馬術(ヨーロピアンスタイル)」と「ウェスタン馬術(アメリカンスタイル)」に分けられるそうです。

ブリティッシュ馬術の方は、貴族社会のたしなみを反映した流派で、運動の正確さ、美しさなどを重視。オリンピックなどの馬術競技などは、このブリティッシュ馬術が基本だそうです。
一方ウェスタン馬術は、カウボーイ乗馬に端を発する馬術で、未開拓の新大陸で長距離の騎乗を行うことを目的とした実用指向の技術であることがうかがえます。

私の印象では、社交ダンスと馬術におけるそれぞれのスタイルは、そのまま共通するように思います。
私が習っているアメリカンスタイル社交ダンスは、誰でも気軽に楽しく踊ることができる、言うなれば実用的な社交ダンスです。
一方、インターナショナルスタイルはイギリス人が几帳面に定義したダンスなので、外国人(少なくとも日本人)が一から取り入れるのに向いていたのではないかと思います。
行われるダンスの性格も、イギリス、アメリカそれぞれの国民性を反映したものになっているかもしれません。

馬術をたしなむ知人に、私が社交ダンスのスタイルの話をしたところ、この馬術スタイルの話を聞き、なかなか面白いなと感じました。
他にもコーヒーやビールでも、アメリカンスタイルは、軽い、シンプルというイメージがありますよね。
アメリカンスタイル社交ダンスのイメージも、「アメリカン」という言葉の持つ印象に即していると思います。


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ブロガー試写会『レッドクリフPart1』(非ダンス映画)

映画のブログをやっていると、ブロガー用の試写会というのが当たることもあるんですね。
昨夜は、

レッドクリフPart1』DVD発売記念 ブロガー試写会

というのに行ってきました。

試写を観てもらい、ブログに書いてもらって、DVDやPart2の話題を口コミレベルで広げようと言うことですな。
ちょっと観たかった映画でしたが、公開時期を逃していたので、これ幸いと観てきました。

感想は、そうですねー、Part2はメチャメチャ面白そう!ということでしょうか?
Part1は別に観なくても大丈夫かもしれません。

アクションシーンは血みどろで迫力はありましたが、リアリティはありません。
ゲームの三国無双のような一騎当千ぶりを見せようという意図は感じましたが、血みどろ加減が半端なリアリティを与えてしまい、結局多勢に無勢じゃん、という感じに。
もっと爽快なアクションを期待していたのですが。

この試写会、豊洲の素晴らしい映画館で行われたんですが、なんか機材の調子が悪かったみたいで、途中で何度も映像が止まってしまい、ちょっと集中をそがれました。止まるたびにちょっと戻って再開するため、同じ場面も3度か4度か観ることに。もう途中で帰ろうかと思いましたよ(笑)。
まあ、なんとか最後まで無事に観られて良かったです。試写会ですから、タダ見ですしね。怒ってもしょうがないし。
見に来ていた人は皆さんブロガーということで、どう書かれるのか?という妙な楽しみもあります。

というわけで、ブログ書きましたので、義理は果たしました。
あ、もちろんダンスとは何の関係もない映画です。


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『ビューティフルメモリー』

映画中ペアダンス重要度:★★★★☆

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2005年アメリカ
出演:ロバート・カーライル、マリサ・トメイ
監督:ランドール・ミラー
103分

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tv予告編[→Go YouTube]

ダンス映画ではないが、ダンスが大きなモチーフになっている映画。
でもそんなことは『ビューティフルメモリー』という邦題からはまるでわからない。日本の配給元はこの映画を癒し系感動映画として売りたかったみたいでこんなタイトルにしたけどあまりにも当たり障りなさ過ぎるし、あんまり映画の内容に即しているとも思えないのだ。

原題は『Marilyn Hotchkiss' Ballroom Dancing and Charm School』。
Marilyn Hotchkisは人の名前で「マリリン・ホチキスの社交ダンスと礼儀作法の学校」ということ。よほど原題の方が合っているし面白い。ホチキスがまずかったのかな(商標とか)?

この学校は1960年代から、子どもたちにダンスと礼儀作法を教えている。いやダンスを通じて礼儀作法を教えているというべきか。
そして今も、先生は代替わりしたが、ダンス教室として続いている学校だ。

映画は主にこのダンス学校を舞台に、1964年と2005年という二つの時代を行き来するという構成。

ダンスシーンはふんだんに用意されている。
1964年では、こまっしゃくれた子どもたちが正装してのダンスシーン。といってもワルツでヘジテーションをずっと繰り返すというような簡単なものだが。

2005年では主人公が最初に出たレッスンでやったのが、なんと「リンディホップ」。
劇中では「ウェストコーストスウィングとチャールストンの融合で生まれたダンス」と説明されていて、私が習っている教室では単にスウィングと呼んでいるダンス。ただし映画の方がちょっと上級のトリプルステップの連続だったが。
日本で言えば、ジルバとジャイブの中間のようなダンスという感じか。ジルバのS(スロー)に一歩足してトリプルステップになる。ジャイブのベーシックと同じだが、ジャイブのように腿を高く上げて踊るわけではない。

主人公はこのダンスがよほど楽しかったらしく、ここから人生がちょっとずつ前向きに変わっていく。
私も覚えがあるなぁ。最初に一通りダンスを習ってなんといっても楽しかったのがスウィングだった。ステップが簡単でノリが良く、リーダーはリードの喜びを、フォロワーはクルクル回る楽しさをいきなり味わえるダンスだ。

ただ、主人公ノリノリになりすぎて教室で暴走してしまう。妻を亡くして暗い日々を送っていた彼がはじけてしまったのだ。
彼にダンス教師が言う。「ダンスは劇薬みたいなものよ。正しく使えば心を晴らし人生バラ色。ただしそれには試練に立ち向かわなければならない。あなたにその覚悟はある?」(筆者超訳)という深いお言葉。ダンスの魅力(魔力?)に取り付かれた者なら皆納得の言葉と思う(ただし解釈は各自色々かも)。

次のレッスンで踊ったのは、これまた「メレンゲ」。
メレンゲはドミニカのダンスで単純な二拍子で踊るダンス。ここでもリンディホップの時と同じくダンス教師によりダンスの発祥が語られるが、教師の不思議なキャラクターと相まってなかなか面白い。
メレンゲはステップが単純ななだけにヒップモーション(キューバンモーション)のノリノリの動きが不可欠。サルサクラブでは、密着度の高いダンスとして人気で、夜が更けてくるほどかかる比率が高くなるのだ(笑)。
普通の社交ダンス教室ではサルサ同様、レッスンされることはまずないだろうが、私の通う教室では時々出てくるダンス。ただし、サルサクラブのそれとは異なり、ライトなダンスとして踊られている。映画中のシーンもそうで、皆明るく楽しく、さほど凝ったステップはまるでなくとも、満足げに踊っていた。

ストーリーについては、細々書かないが、私としてはとてもいい映画だと思う。
派手さはまるでないし、渋い演技派は多いが有名キャストというわけでもない。
でも、ちょっとしたきっかけで霧が晴れるように人生を変えていく主人公の手助けをしたのが、ペアダンスというのが嬉しい。
また、もう一人の主人公というべき男(1964年の学校に通っていた少年の40年後)の人生におけるもっとも美しい思い出が、好きな子とダンスをしたことだったというのも嬉しいこと。
そんなわけで、当ブログ的には、隠れた名作を見つけた気分。

でもそんな良作も日本の配給会社にかかれば「全米が泣いた!」という陳腐すぎるフレーズとともに、当たり障りのなさ過ぎる邦題に改変されて、結局必要な人に届かない映画になっちゃってるんだよな。

これは、ダンス好き、特にペアダンス好きにこそ観てほしい作品。そのように宣伝すべきなのだ。


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パートナーorフォロワー(アメリカンスタイル社交ダンス考)

私は専門家でも何でもないので、こうした“定義”にまつわるようなことを書く立場にないのですが、それでも見聞きした中で、アメリカンとインターナショナル、二つのスタイルの違いについていくつか書こうと思います。

日本の社交ダンスでは男性がリーダー、女性がパートナーと呼ばれるのが一般的なようです。
アメリカンスタイル社交ダンスだと、これがリーダーとフォロワーになります。私の通う教室もそう。

リーダーはダンスをリードする役目なので、どちらのスタイルでも呼び名は同じですが、パートナーとフォロワーでは結構意味合いが違うように思います。

パートナーとは単に“相手”ということですから、この呼び方には、どうしてもリーダー主体の考え方を強く感じます。そうすると、パートナーの意味するところに“女性”ということを見いだすのは簡単です。
リーダー=男性、パートナー=女性、と深く考えずにそう思っている人も多いでしょう。

でも、リーダーとフォロワーとなれば、純粋に役割の違いとなります。
すると、この呼び名には性別の概念がなくなります。

世のダンス教室・サークルでは男性が足りずに、女性リーダーの登場も多いでしょう。
また、ゲイやレズビアンのカップルによる社交ダンスもあるでしょう。

そうしたことを考えてもリーダーとフォロワーというアメリカンスタイルの呼称は、なかなかいいように思えるのですがどうでしょうか?

それに、ペアダンスの神髄はリード&フォローだと思っています。それを考えても、リーダーとフォロワーは正確なように思います。


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モダンとラテン、スムースとリズム(アメリカンスタイル社交ダンス考)

私は専門家でも何でもないので、こうした“定義”にまつわるようなことを書く立場にないのですが、それでも見聞きした中で、アメリカンとインターナショナル、二つのスタイルの違いについていくつか書こうと思います。

社交ダンスの種目は大きく分けて2つ。
それを「スタンダード(モダン)」と「ラテン」と呼ぶのが、インターナショナルスタイル。
Wikipediaによるとアメリカンスタイルでは、それが「スムース」と「リズム」となるようだ。
行うダンスの種目は若干異なるが、まあ大体同じ。
私としては、アメリカンスタイルの名称は理屈が通っているというか、合理的という印象がある。

「ラテン」というとどうしても地域的な印象が強い。
そうすると、タンゴはアルゼンチン発祥なのになぜラテンじゃないの?となるが、まあこれはアルゼンチンタンゴとは別物のコンチネンタルタンゴだから、という理屈が立つ。
だが、それを言ったらルンバだってサンバだって、キューバやブラジルで踊られている元のダンスとは別物の社交ダンスオリジナルじゃないの、と。
また、ラテンに含まれるジャイブはどう? 発祥は完璧に米国、ラテン世界とは関係ないダンスなのに。

その点、「スムース」「リズム」という分け方は、ダンスの動作の特徴での分け方のようで、わりと自然な感じがする。
ただ、私の通うアメリカンスタイル社交ダンスの教室では、モダンとラテンという一般的な呼称を採用している。

まぁどちらが良い悪いという話ではなくて、世界には違うスタイルの社交ダンスもあるんですよ、ということです。

今後も時々、こうしたアメリカンスタイル社交ダンスについて考えたことを書いていくつもりです。


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予告2本『ネイキッド・タンゴ』『ドキュメント恋 第3回 ブエノスアイレス』

予告『ネイキッド・タンゴ』
→番組サイト
日テレ 3月9日(月)深夜2:14〜4:00

以前テレビで見ましたが、再放映ということでチェックしてまた書きます。
アルゼンチンタンゴのシーンはなかなか良かったんじゃなかったかと思います。

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予告『ドキュメント恋 第3回 ブエノスアイレス』(再)
→番組サイト
NHK BShi 3月10日(火)23:00〜23:45

こちらも前に見たことがあります。
“舞台はアルゼンチン・ブエノスアイレス。20歳のサルサダンサーの男と30歳のカメラマンの女の嫉妬と愛の一週間。”……生々しいです。
ダンスシーンはごくわずか。アルゼンチンでもタンゴじゃなくてサルサというのが面白いかな。


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『魔法にかけられて』

映画中ペアダンス重要度:★★☆

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2007年アメリカ
出演:エイミー・アダムス、パトリック・デンプシー
監督:ケヴィン・リマ
107分

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tv予告編[→Go YouTube]

ディズニー映画はどれをとってもツボを押さえた作りというか、要するに確実に楽しめるようにできている。
この『魔法にかけられて』は、設定の面白さに負けることなく、ストーリーも歌も踊りも、素晴らしい。

いかにも“ディズニープリンセス”というアニメーションの中のお姫さまが、悪い魔女にだまされて追放されたのが現代のニューヨーク。世間知らずなんてもんじゃない、おとぎの国の住人・ジゼルはさあどうなる!?、という感じ。

コメディ色の強い作品だが、そこはきっちりロマンチックでハッピーなラブストリーに仕上げてあるし、ディズニーマニアなら、歴代の名作から採った細かい設定も楽しめる。

ダンスシーンは数あるが、ペアダンスとしての見どころは、クライマックス近くの仮装舞踏会(参加者はみんな王侯貴族風)。
ポルカ風の曲で踊るダンスは全員同じ振り付けのフォークダンス風味で、なんだかとても楽しそう。

問題は次のダンス。
曲はジョン・マクラフリンが歌う「そばにいて(So Close)」。
司会者が言う「キングとクイーンのワルツの時間です(DVD字幕通り)」。字幕の間違いかなと思ってよく聞いたけど、音声でもハッキリと「Waltz」と言っている。でもかかる曲は4拍子なのだ。
3拍子じゃないから当然ワルツは踊れない。それでも頑張って回ってる。曲自体は素敵だし、ダンスもそれなりに素敵。なのに、なぜ「ワルツ」と言っておいて「ワルツ」じゃないのかな? 大人の事情だろうか? 不思議。
tv[→Go YouTube]

この舞踏会よりもダンスシーンの見どころと言えば、公園(セントラルパーク)でのミュージカルシーン。
曲は「想いを伝えて(That's How You Know)」。
ジゼルのゆくところみんな楽しく踊り出す!というシーンだが、曲のテーマからもペアダンス的な要素が多い。往年の名ダンサーたちもおじいちゃん・おばあちゃんになって出演し、さすがのダンスを披露してくれる。
何度でも見返したくなる楽しくて幸せなシーン。
tv[→Go YouTube]

 

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追記
「ディズニープリンセス」はブランド化しているが、残念ながらジゼルは入れてもらえないそうだ。実写版は権利関係が難しいらしい。
同じくディズニー実写映画の『プリティプリンセス』シリーズのミア姫も入れない。
まあ生身の女優は年もとるしね(エイミー・アダムスはすでにギリギリ感が……。失礼!)。

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追記2
ワルツの件だが、その意味が「三拍子の曲」ではなくて「円舞曲」という意味なら、映画のダンスシーンも理解できる。でもそんな風に「ワルツ」という言葉を使うんだろうか?アメリカ人は。謎。


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予告『大使館の食卓』〈ウィーン舞踏会2009〉

NHKドラマ『白州次郎』(→記事有り)を見ていたら、在日米国大使館での舞踏会のシーンがあり、現代でも大使館というのは舞踏会を開くものだろうか?という興味が出ました。

そうしたら、日本でもつい先頃(2009年1月24日)に、オーストリア大使館の主催で「ウィーン舞踏会2009」というイベントが開かれていたことを知りました。
同時にその時の模様が、テレビで放送されることもわかりましたので、自分用メモも兼ねて書いておきます。

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大使館の食卓
BSフジ 3月6日(金) 20:00〜20:55
第57話 特別編 ウィーン舞踏会2009 オーストリア大使館
【再放送】
3月7日(土) 17:00〜17:55/3月13日(金) 20:00〜20:55/3月14日(土) 17:00〜17:55

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・舞踏会の記事(→毎日.jp
番組を見ましたら、また感想を書きます。

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追記
あ、「大使館主催の舞踏会」はちょっと調べた結果、いくつか開かれているみたいですね。
カナダ大使館の「メープルリーフボール」とか。


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『白州次郎』(第一回)

NHKドラマスペシャル『白州次郎』(全三回)の初回放送。
放送前から一部話題になっており、曰く「白州次郎の生涯を初ドラマ化」「あくまで白州次郎というエッセンスを取り出したフィクション」などなど、そんなことからも興味惹かれてのこと。

いや、面白かった。なるほど、こりゃかっこいい。
主演の伊勢谷友介がやたらとかっこいいのだ。
回りの役者もいいし、ロケも素晴らしい。NHKのドラマにありがちなセット臭さもなく、全体に隙のない作りが好印象。残り2回も楽しみだ。

さて、ダンスシーン。
1935年の在日米国大使館主催舞踏会で、次郎の妻・正子が米国大使と踊るウィンナワルツのシーン。
正子を演じるのは中谷美紀で、なかなかきれいに踊っていた。右手はスカートをつまむパターンと通常のダンスホールドの2種類。ドレスは鹿鳴館のような大きなスカートではなく、もっとシンプルなもの(イブニングドレスっていうのかな)。
主要キャストで踊るのは中谷美紀だけだが、回りで踊っている外国人や日本人も大体皆上手に踊っていて良いシーンだった。

あくまでフィクションとのことなので、1935年に本当にこうした舞踏会が開かれたのかどうか、真実はわからないが、この辺の時代でもやっぱり外交の場でワルツは踊られているのだなぁと。

エンドクレジットを見ると「ダンス指導:二ツ森みどり」とある。有名な社交ダンスの先生。
ちゃんとこういうスタッフを用意して撮影すれば、日本のドラマのダンスシーンもいけるじゃん、ということだね。

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追記
と思ったけど、ドラマ『学校じゃ教えてくれない!』のダンス指導が「二ツ森司ダンススクール」だったのを思い出した。あのドラマのダンスシーン、ダメダメだったなぁ……。
やはり制作スタッフのやる気とこだわりにかかってるんだろうね、ダンスシーンのクォリティは。


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『ムーラン・ルージュ』

映画中ペアダンス重要度:★★

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2001年アメリカ
出演:ニコール・キッドマン、ユアン・マクレガー
監督:バズ・ラーマン
128分

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さまざまサイトで高い評価も多く、かなり楽しみにして観たが、残念ながら私は乗れなかった。

ミュージカル映画としてなら『シカゴ』や『オペラ座の怪人』の方が何倍もレベル(歌や踊りの)が高いし、ストーリーやキャラクターに想像を膨らますようなものが乏しい。
古今のロック、ポップスの名曲を劇中にちりばめたというのも、私にとってはそんなに魅力がない。A・ロイド・ウェーバーの曲が好きすぎる私には、ミュージカルの曲とは、もっとストーリーと渾然一体になっていなければならない。
複雑なカメラワークや斬新で豪華な絵作りにも、大いにセンスは感じたが、だから何?と思ってしまう。それほど乗れなかったのだ。

最後の舞台での盛り上がりは十分堪能したし、ニコール・キッドマンはきれい。それなりに楽しめる部分もあったが、好きでも嫌いでもない、という評価になってしまうので、どうにもこうして書くのがはばかられる。

本題のペアダンスシーン。
ワルツやタンゴなど何カ所かあったが、ペアダンスというよりは群舞といった方が良かったりで、当ブログで扱うタイプのダンスではないという評価。

ミュージカルの中のペアダンスは、この作品に限らずアートパフォーマンスとしてのダンスなので、どうしても取り上げにくい。それでも語るべきことが何もない、というわけじゃないんだなぁ。


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『ウェディング・プランナー』

映画中ペアダンス重要度:★★★

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1994年アメリカ
出演:ジェニファー・ロペス、マシュー・マコノヒー
監督:アダム・シャンクマン
103分

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tv予告編[→Go YouTube]

「ブライダルダンス」に興味があって(といっても私は10年以上も前に結婚してますので自分のことでなく)、『ウェディング・プランナー』では結婚式で踊るシーンが見られるかなと期待して見たけれど残念、ちょっと違った……。

ちなみにブライダルダンスとは、結婚式に新郎新婦が踊るペアダンスのこと。海外の結婚パーティでは欠かせないイベントなんだそうだ。
私の通うダンス教室には、そうしたブライダルダンスの練習にくるカップルも時々いて、ラブラブなペアダンスは実にいい感じ。その話はまた別の機会に。
[→ブライダルダンスのサイトへ]

ウェディング・プランナーは近年人気の職業だそうだが、ジェニファー・ロペス演じる主人公は、サンフランシスコ1のウェディング・プランナー。
ウェディング・プランナーにはひとつ掟があって、それは担当するカップルの花婿に恋しないこと(アタリマエだ・笑)。でも、映画なんで恋しちゃうんですね、これが。
まあ、偶然の出会いとか、無罪のための言い訳はいろいろ積み重ねていくんだけど、結構無理無理なストーリー。でもラブコメというか、ロマンチックコメディーというか、そういう映画として見れば楽しめる作品と思う。

ダンスシーンは少ないけど作品上重要なポイント。

最初のペアダンスは、主演の二人が初めてデートする場面。夜の公園で開かれる古い映画の上映会があるんだけど、集まった人たちは、ベンチや芝生にめいめい座って映画を観る。
驚いたのは、映画で素敵な曲がかかると、多くのカップルが立ち上がってダンスを始める。フォックストロットというかチークダンスというか、映画で良く見るラブラブなペアダンス。
ストーリーもよく知った名画だから、ダンスもしながら楽しもう、ということなのか、これはとても素敵な習慣。本当にこんなことが日常なら、アメリカのダンス文化って本当に羨ましいと思う。

ただ、この場面でも社交ダンスに関してはやっぱり、偏見もあるんだな、と思ったのが、上手に踊る彼に「あなたゲイだったの?」みたいなことを言うところ。もちろんジョークなんだけどね。

これは2番目のペアダンスシーンでも。
ダンス教室でジェニファー・ロペスと担当カップルが出会う。ここで、自分が恋しちゃったマシュー・マコノヒーが、花婿だったと知り愕然とするという場面。
このダンス教室の先生が、変なヒゲとモミアゲでいかにも変わり者という感じの風貌。まぁこの辺、ダンス教師のステレオタイプイメージって日米そう変わらないみたい。

で、このダンス教室でこの二人が険悪な雰囲気のまま踊るのがタンゴ。
でも、このタンゴがね〜、見たことのないタイプのタンゴだった。一見アルゼンチンタンゴのよう。なぜなら、移動が少ないから(歩かない)。でも競技ダンスで見るようなタンゴとは違う。競技スタイルではホールドは外さないが、このタンゴはホールドもどんどん解いてさまざまなポジションになる、アメリカンスタイルの特徴が出ている。私が知らないステップと言うだけで、きっとこれもアメリカンスタイル社交ダンスのタンゴなんだろうと思う。
tv[→Go YouTube]

このタンゴは言い争いをしながら踊る。その感情のぶつかり合いみたいなものが、まぁ出ているような出ていないような(笑)。ステップは複雑だけど、雰囲気としては流している感じなので。

最後は、紆余曲折あって最初のデートの例の映画会で再会する二人。ここでまたダンスを踊ってハッピーエンド。
ダンスに始まりダンスで締めるラブストーリー。

ジェニファー・ロペスは『Shall we Dance?』(→記事有り)でもペアダンスシーンを演じており、この手のダンスはお手の物。ほんとはもっと踊れるけどね、という感じの軽いダンスがかえってこの映画には合っていたように思う。

それにしても、アメリカ人はダスティン・ホフマンの『卒業』以来、結婚式中の花嫁略奪シーンがことのほか好きなのだなぁ。確かにドラマチックだが、迷惑千万(笑)。

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追記
この映画、BSフジで放映したのを録画して観たのだが、番組前後に『美奈子&玲子のシネマ☆パラダイス!』というミニコーナーがあった。
人気女子アナ・中野美奈子と遠藤玲子が、その日の映画についてキーワードを1つずつ出して語るというもの。で、『ウェディング・プランナー』は、結構けちょんけちょんだった(笑)。結婚相手に関しての評価基準は、男の私より数段厳しくなるようだ。結婚式放棄に「コイツはまたやるよ」とのこと。なんか見終わってモヤモヤしていたのが、彼女らの話でスッキリ(笑)。


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