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『マイ・フェア・レディ』

映画中ペアダンス重要度:★★

31eo1bjvdl_sl500_aa192_ 1964年アメリカ
出演:オードリー・ヘプバーン、スタンレー・ハロウェイ
監督:ジョージ・キューカー
170分

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妙なところから話を始めますが、古本屋で『舞踏会のレッスンへ』という文庫本を買いました。
51jww6blayl_sl500_aa240_ ダンスに関係することならなんでも受け入れ態勢になっている私ですから、タイトルだけで買ったのですが、それはハーレクインロマンスのような小説だったのです。
本来なら私のようなおっさんが手に取るような本ではないと思いますし、結構分厚い本でしたが、ロマンス有り、官能小説風の展開有りと、意外と面白くて二晩くらいで読んでしまいました。アリエネーとかツッコミながら。
で、この本の内容というのが、19世紀末のロンドンを舞台に、元侯爵令嬢で言語学者のエドウィーナが粗野なねずみ取りの青年ミック(実は美男)と出会い、ひょんなことから6週間で上流階級の話し方とマナーを教え紳士に仕立て上げて舞踏会に出る、というものでした。
で、妻にこの本の話をしたら、「それ『マイ・フェア・レディ』じゃん」ということで、なんだよパクリかよ、と(笑)。

 

その後、NHK BSで『マイ・フェア・レディ』の放送があり、録画しておいたものの3時間近い長さに手が出ずにいましたが、ようやく先日観ることができました。
いやいや、さすが名作の誉れ高いだけあって、楽しめました。展開が面白く、ミュージカルシーンも楽しくて、この長さも気になりません。

内容は、言語学者のヒギンズ教授が街の花売り娘イライザに上流階級の言葉と作法を教え込んでレディーに仕上げるというもので、なるほど確かに“まんま”でした。
イライザを演じるオードリー・ヘプバーンはこの時35歳。この役は年齢的にギリギリという感じですが、やはりさすがの美しさ華麗さ可憐さを保っています。
乱暴な言葉で話す下町の娘がお嬢様に大変身、というのが見どころでしょうが、かえって変身後の方が普通の(見慣れた)ヘプバーンで、下品に話しまくるヘプバーンの方がある種驚きです。

 
ミュージカルシーンも楽しめました。ミュージカルにはいわゆる全編、つまりセリフまで歌で進行するオペラ形式のミュージカル(『オペラ座の怪人』やや『ジーザス・クライスト・スーパースター』、『レ・ミゼラブル』など)もありますが、『マイ・フェア・レディ』は時々唐突に歌い始めるタイプのミュージカルで、どちらかというと私はこの手のミュージカルが苦手だったのですが、今は自然に楽しめるようになりました。

『マイ・フェア・レディ』には良い曲がたくさんありますが、中でも有名なのが「I Could Have Danced All Night」でしょう。日本語タイトルだと、ざっと調べた限りでも「夜明けまでも踊りながら」「踊り明かそう」「一晩中踊れたら」などがありました。
私の手持ちの中では映画『Shall We Dance?』(リチャードギアのハリウッド版 →記事有り)のサントラにJamie Cullumの楽曲があり、これはサンバ用に編曲されていました(→試聴可)。もう一曲、映画音楽全集のようなCDに収録されたバージョンも、パーカッションが入ったサンバ風の編曲。
オリジナルはどんなだろうと思って聴きましたが、速めのフォックストロットに合う曲かなと思いました。やっぱりオリジナルはいいですね。

この映画オードリー・ヘプバーンの歌声は吹き替えなんだそうです。声質が似ているので不自然な感じはしませんが、歌っているのはマーニ・ニクソンという数々の名作ミュージカル映画で歌の吹き替えを行っている伝説的な歌手なんだそうです。
なんか昔の映画って割とそういうことを平気でしちゃうところがスゴイですよね。スペシャルエディションのDVDを買うと、幻のヘプバーンの歌声も聴けるそうです(『パリの恋人』は珍しく本人歌唱。悪くないと思うんですけどねぇ)。

オリジナルといえば、本当のオリジナルはジュリー・アンドリュースなんだそうですね。舞台『マイ・フェア・レディ』がブロードウェイで公開されたのが1956年。ロングランヒットとなり映画化されたのが1964年。映画化権を550万ドルもの巨費で購入したため、確実に投資を回収できる女優をということでヘプバーンになったそうです。
ジュリー・アンドリュースの歌声もYouTubeで聴くことができますね。さすがの上手さです。素晴らしい。
tv[→Go YouTube]

 

さて、長くなりましたが、ペアダンスシーンを。
ミュージカルシーンでポルカのようなダンスを踊るシーンもありますが、なんと言っても舞踏会です。

王宮での舞踏会の様子は、ゲストの名前を呼び上げての入場場面から、王族の入場、談笑の仕方から、ダンスの誘い方までたっぷりと観ることができます(まあ覚えても使い道のない知識ですけど・笑)。
ダンスはウィンナワルツ。ヘプバーンのドレスはタイトなロングで足があまり開かないような作りですが、さすがに上品に踊っています。
こういう舞踏会でのウィンナワルツだと、女性は右手でスカートを持つ人と普通のダンスホールドの人の二種類見るけど、これはどういうことなのかな。好きな方にすればいいのかなと思っていたけど、ドレスのデザインとか、どちらかというと可憐な上品さを演じられるのがスカート持つタイプなのかな、とか思ったり。
曲の途中でのパートナーチェンジもありなのかー、とか楽しんでみることができました。
tv[→Go YouTube]

 

物語はこの後、ラブロマンス色を強めていくわけですが、なんでヒギンス教授とイライザが恋に落ちるのかは正直良くわかりませんが(笑)、ウチの奥さん曰く「恋に理由なんてないのよ」との言葉に納得してみたりして。

余談ですが、イライザに一目惚れしてストーカーの如き毎日を送るお坊ちゃんフレディですが、なんと若きジェレミー・ブレットが演じていたんですね。
ジェレミー・ブレットと言えばシャーロック・ホームズ。NHKでの放送は全部観ました。いやー、面影ないなぁ。
彼も素敵な歌声(On the Street Where You Live:君住む街角)を聴かせてくれますが、これも吹き替えなんだそうです。うーむ。
tv[→Go YouTube]

 

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