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『社交ダンスが終った夜に』新潮文庫

51kgt7lgn0l_sl500_aa240_ 著:レイ・ブラッドベリ(Ray Bradbury)
訳:伊藤典夫
新潮文庫(465ページ)
2008/10/28

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私にとってブラッドベリは萩尾望都とイコールになっている作家で、『ウは宇宙船のウ』や『霧笛』など萩尾望都で読んでから原作を読んだが、作風の一体感は見事なもので、萩尾望都作品のいくつかはブラッドベリ原作でなくてもなんとなく混同してしまうことがある。

高校生の頃に熱心に読んだ作家だが、80歳を超えてなお精力的に作品を発表し続けているとは正直知らなかった。

2008年に新潮文庫で出版された新刊である『社交ダンスが終った夜に』は、25編の短編が収められている。
表題作『社交ダンスが終った夜に』(原題:After the Ball)もわずか12ページの作品。
もちろんタイトルに惹かれて読んでみたわけだが、残念ながら社交ダンスとはほぼ無関係な作品だった。

詩的で幻想的な、ブラッドベリらしい作品だが、何度読んでもなにが言いたいのかはよくわからなかった。
でも、きっとそれでいいのだろう。

社交ダンス好きがタイトルだけに惹かれて読んでも意味がないかもしれない。
でも、旅の友にしたい一冊かな。

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『昴』全11巻 『MOON』現在第3巻

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MOON 3 (ビッグコミックス) (コミック)
曽田 正人 (著)
小学館 540円
発売日: 2009/3/30

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曽田正人作品はどれも好きですが、この『昴』シリーズはスゴイ! 凄すぎる!
ここまで作品世界に引き込まれるマンガはそうはありません。

『昴』のクライマックスの1つ「ボレロ」のシーンで実際に曲を聴きながら読んでみたところ、異常なまでに盛り上がりました(トランス・笑)。
心が揺さぶられると言いますが、この作品では何度も何度も、ガツンと心を打たれ、ざわざわと胸騒ぎが止まらず、時に涙腺がドバッと開きます。

私はただのペアダンス愛好家で、バレエにはまるで詳しくないのですが、実はバレエというジャンルへの畏敬の念は強く持っています。
身体能力と表現力、ダンスというジャンルの中で間違いなく最強なのがバレエダンサーという人種なのだと思っているわけです。

およそダンスの基本と言われるものにはバレエの要素が多分に含まれており、社交ダンスも例外ではありません。
バレエの基礎を習得した人は佇まいからして違います。ましてや動いてみれば違いは一目瞭然。
40目前のおっさんが思わずバレエ教室に通っちゃおうか、と思い詰めてしまうのは、バレエの力だと思います。

『MOON』は『昴』の続編で、盲目のダンサー・ニコをパートナーに得てのペアダンス(パ・ド・ドゥ)が作品の大きな見どころです。
ペアで踊るということの描写がとにかく深く素晴らしく、当ペアダンス・ブログでも紹介させていただいたわけです。

続きが楽しみで堪らない作品ですが、同時にとんでもない不幸な結末が待っていそうで怖い怖い作品でもあります。あー楽しみだー。

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『タンゴの男』(コミック)

映画じゃないけどペアダンス重要度:★★★★☆

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著:岡田屋鉄蔵
出版社:宙出版
2008年10月29日発行

 

このコミックは、いわゆる“BL(ボーイズ・ラブ)”と言われるジャンルの作品で、私のような者(男、ノンケ)が軽々に踏み込んでよいものでないことは重々に承知。

それでもあえてこの『タンゴの男』を当ブログで紹介するのは、ジャンルを超越する傑作と信じてのこと。
最近ではほら「よしながふみ」なんか、もうBL出身なんてことは関係ないような活躍ぶり。マンガでは時々こうして、マイナージャンルからメジャーへと飛び越えてくる“天才”が現れる。麻雀マンガとかホラーとか4コマ専門誌とかゲームアンソロジーとかロリ系エロマンガとか、そんな日の当たらないジャンルからも……。おっと、話がずれそう。
この『タンゴの男』の作者・岡田屋鉄蔵氏はこれが商業誌デビューらしいが、そうした匂いを感じた、ということ。

デビュー作らしく自分の好きな世界を心ゆくまで描いてみたという感じ。だから『タンゴの男』が描くアルゼンチンタンゴの世界は美しく深い。
アルゼンチンタンゴといえばアレですよ、その黎明期、ブエノスアイレスの場末の酒場で男同士で踊られることも多かったという伝説(?)があるくらいで、要するにBLモノのモチーフとしては最高!なわけですが、それだけではなく、アルゼンチンタンゴへの造詣も深いと思われる(多分踊ってるね、作者)。
中でもしびれたのがこのセリフ。

「あの目、あれは移民の目。祖国を離れ異国にただひとり、逃げ場のない孤独の中、夢見ることも諦め、生きる為にすべてを受け入れた目。ヒロ、お前の目は、タンゴを作った男たちの目だ」

読んでない人でも、タンゴ好きならなんとなくニュアンスがわかってもらえる……かな?
作中ではタンゴのシーンの他に、ほんのちょっとだけサルサも。都会の夜遊びダンスは、サルサかアルゼンチンタンゴ、というわけですね。社交ダンスってあまりに年齢層が高いからなぁ。

タイトル&表紙だけで買ったマンガですが、大当たりで大満足。自分の眼力にも満足(笑)。
ただ、改めて言っておきますが、BLジャンルに理解・耐性の無い方には、たとえアルゼンチンタンゴ大好きでもお薦めいたしません。

その昔、妹の本棚からこっそりと『風と木の詩』を読みふけり、今もよしながふみの作品はほとんど(同人含)読んでいる私(ついでに言えば妻は腐女子)ですが、『タンゴの男』の性描写は見たことのない類のモノ(ガテン系・モロ描写)で、さすがにちょっとキツイ。

岡田屋鉄蔵の二作目にも期待します(マイルド風味で・笑)。


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WEBマガジン『ダンス・インテリジェンス』

検索していたらたまたま見つけたので紹介します。

『Dance Intelligence(ダンス・インテリジェンス)』
日本初、社交ダンスの情報満載のウェブマガジン創刊!
社交ダンスを愛する人たちが「知りたい」情報を発信していきます。

→サイトへ

2008年11月創刊で現在2月号まで4号出ており、無料で見ることができる。
“情報満載”というにはちょっと少ないと思うが、WEBで見るならこんなくらいがいいのかもしれない。
競技ダンスの話題が多いが、社交ダンスの現状に対する認識などは私もうなずく部分が多く、今後もチェックしていきたい。
ただ、これ、どこの誰が作っているかさっぱりわからないんだよなぁ。

コンテンツの1つに「ダンスパートナー血液型別相性診断」というものが。
リーダーとフォロワーの血液型を入れて相性を占う。占い結果はなかなか詳細。
ダンス教室でやったらおもしろいかもね。

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追記
こんな占いもありました。

社交ダンス占い
ダンス占い

私は「ブルース」と「ジャズダンス」でした。

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社交ダンス漫画

社交ダンスを扱った漫画作品は非常に少ない。
バレエ漫画は少女漫画における伝統的モチーフであるのに比べその差は歴然。まあ漫画の読者層(特に少女漫画)を考えれば、社交ダンスのイメージは世代的なギャップが大きすぎるのかもしれない。

『PARTNER(パートナー)』

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社交ダンス漫画と言えばコレ。
1980〜87年の作品で、作者は名香智子。
あらすじは、こんな感じ。

主人公・宝珠茉莉花はお嬢様だが、踊ることが大好き。ある夜ディスコで茉莉花の人生を変える二人の男性に出会う。金髪の美形フランツと野心に燃えるダンサー神砌。そして茉莉花は社交ダンスの華麗な世界に踏み出す。

社交ダンスがまだまだうさんくさいものとして(少なくとも法律上は)見られていた時代に、競技ダンスを堂々とスポーツとして扱い、その世界の厳しさも描いている。
また、ドロドロの人間関係・恋愛関係という、少女漫画的な世界も作品の見どころで、正直私はあまりついて行けない感じ(笑)。
それでも文庫全8巻は読破できたので、社交ダンス好きならそれをモチベーションに楽しむことができるのではと思う。

『ダンシング』

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佐々木潤子
集英社(廃刊)

残念ながら未読。
ただ、ウチの奥さんが昔読んでよかったそうで(社交ダンスへの憧れの原点らしい)、もし復刊されたらぜひ読んでみたいと思っている。

『りぼん』連載で、ジュニアの社交ダンスの世界を描いているらしい。絵柄も可愛く、爽やかな内容らしく、読者である少女たちが純粋に社交ダンスに憧れを抱ける作品なのだという。

映画でも小説でも子どもたちに社交ダンスへの憧れを持ってもらえるような作品はほかにない。そうした点からもとても貴重な作品ではないだろうか。

他には『黄昏舞踏倶楽部』(宮脇明子・マーガレットコミックス)とか。
だが、これも未読。

もし、社交ダンスやペアダンスが登場する漫画をご存じでしたら、ぜひ教えてくださいませ。


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『キス&ネバークライ』(コミック)

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2006年第1巻
小川彌生
講談社

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アイスダンスの話題に触れたので(→前の記事)、アイスダンス関連の作品も紹介しようと思います。といっても映画ではなくコミック。私はマンガも大好きなのです。

『キス&ネバークライ』。作者は小川彌生。ドラマ化もされた『きみはペット』(全14巻)が有名です。
『キス&ネバークライ』は2006年に第1巻が出て、現在5巻目、雑誌『Kiss』で連載中。

スポーツ、恋愛、ミステリーの要素が複雑にブレンドされた一筋縄ではいかない内容で、先が気になる作品です。絵柄も美しく、ダンスの美しさがシンプルな線で表現されています。

アイスダンスをテーマにした作品は、マンガ以外でもこの
『キス&ネバークライ』以外、多分ないのではないでしょうか?
ということは、この作品はアイスダンスそのものを紹介する役割も担うことになります。その辺の自覚は作者もあるようで、巻末に用語解説を設けたり、アイスダンスの魅力をわかりやすく伝える努力をストーリー上もしていると思います。

そんなわけで、アイスダンスに興味のある方は、ぜひ『キス&ネバークライ』も読んでみてください。
また、アイスダンスをテーマにした映画をご存じでしたら教えてくださいね。

ペアダンスが登場する映画を紹介するのが目的の当ブログですが、映画以外にも舞台やテレビ番組、またコミックなどの本も紹介していこうと思います。

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追記
アイスダンス漫画、さっそく紹介してもらいました。

『愛のアランフェス』槇村さとる

集英社文庫で全4巻出てます。読んだらまた感想を書こうと思います。


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