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ペアダンス好きな曲3「Almost Like Being in Love」

「Almost Like Being in Love」は私の通うダンス教室でもよくかかる練習曲の1つ。
また、ジャズ、ポップスのスタンダード曲であり、多くの歌手がカバーしています。

Frank Sinatraなども歌っていますが、今回取り上げるのは、Nat King ColeとNatalie Coleの親子。
同じ曲を親子がそれぞれ歌っていますが、踊るとしたら別のダンスになるという話です。

父・Nat King Coleの歌う「Almost Like Being in Love」ではスウィング(ジルバ、ジャイブ)を踊ります。BPMは46。
娘・Natalie Coleの歌う「Almost Like Being in Love」。こちらはフォックストロット(ブルース)を踊ります。BPMは41。

BPMは曲のテンポを表します。
BPM46は歩くダンスであるフォックストロットには少し速すぎます。
BPM41もフォックストロットには若干速いのですが、許容範囲内です。
曲のテンポはスウィングとフォックストロットを踊り分ける時のポイントの1つですが、テンポの速さがイコール、スウィングとフォックストロットの差ではありません。どちらも幅広いテンポに対応できるダンスなので、フォックストロットよりも遅いスウィングの曲もあります。

最大のポイントは、曲のノリにあります。
歩くダンスであるフォックストロットは流れるようなメロディ、つまり横ノリが、一方ロックステップで踊るスウィングには縦ノリが、それぞれ合っているのです。

父・Nat King Coleの歌う「Almost Like Being in Love」は、軽く明るくスタッカートが効かせて歌っており、演奏も跳ねるようなピアノが印象的です。
娘・Natalie Coleの歌う「Almost Like Being in Love」は、同じく明るく歌っていますが女性らしい柔らかさが特徴で、演奏もブラスが気持ちよさそうにメロディを奏でます。
この曲調の違いが、スウィングとフォックストロットの曲の違いと言えるでしょう。

アメリカンスタイル社交ダンスのフォックストロットには、「スウィングステップ」というステップがあります。
その名の通り、横に揺れる(スウィングする)ステップで、スウィングのベーシックステップに少し似ています。
しかし、スウィングとフォックストロットでは同じようなステップでも若干スタイルが異なるのが正解のようです。
言葉での説明は難しいのですが、スウィングでは肩を入れて掘るような動作。フォックストロットのスウィングステップは大きく外に(斜め上に)行くような動作になります。
スウィングステップは歌いながら揺れる時に自然に出るようなステップですが、スウィングではノリノリなんですが、内に内に入っていくようなノリで、フォックストロットのスウィングステップでは外に外に発散していくようなノリ、という感じでしょうか。
最初はわかりにくかったのですが、2つのダンスの縦ノリと横ノリの違いを踏まえてみると、理解できたように気になっています。

スウィングはジャイブとなってロックンロールで踊ることでもわかるように縦ノリOKですが、フォックストロットは本来縦ノリはなしです。でもパーティなどでは弾むような曲の場合、自然に多少の縦ノリはいいでしょう、と教わったことがあります。

今回は同じ曲でも違うダンスになる例として「Almost Like Being in Love」を紹介しました。
スタンダード曲にはこうした例がたくさんあります。また、いろいろ紹介していきたいと思います。

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ペアダンス好きな曲2「Fly Me To The Moon」

有名な「Fly Me To The Moon」は、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』で使われたり、宇多田ヒカルがカバーしたりと若い世代にも圧倒的に知名度が高い曲と言えるでしょう。

実は「Fly Me To The Moon」は現在よく聴かれる四拍子の曲ではなく、オリジナルは三拍子のスローワルツだったというのはご存じでしょうか?
私も最近になって知りました。この曲の歴史的経緯についてはこちらが詳しいです。(

三拍子のバージョン、手持ちの曲では私の好きなボビー・ダーリンが歌っていました。BPM30でテンポ的にはまさにワルツなのですが、ボーカルが情感たっぷり過ぎて、ためたりする部分が多く、テンポが取りにくく、踊りにくそうだなという印象。でも一度試してみたいかな。

三拍子の曲を四拍子に変えるってどんなことなのか、こんな遊びをしてみたらちょっとわかってきました。
なんでも歌いやすい三拍子の曲(「エーデルワイス」や「グリーンスリーブス」)を歌いながら、四拍子に変えるのです。三拍子の中にもう一拍入れてやれば、四拍子になるわけですが、それをどこに入れるかがセンスの見せ所。
やはりジャズっぽく、シンコペーションを効かせたり、スタッカートにしたりすると格好良く四拍子にすることができます。
二人でやるとメロディ担当とパーカッション担当で結構楽しいですよ。口ジャズセッションです(笑)。

ジャズは格好良くて心地いいですから、三拍子の曲を四拍子に編曲したものは、ジャズテイストのものが多いのかもしれませんね。

1つ前に書いた「シャレード」のボビー・ダーリン版も、ムーディーな三拍子のオリジナル版を、スピード感豊かなスウィングジャズの曲に変えたものでした。

「Fly Me To The Moon」も、オリジナル(1954年)で作られたムード豊かなスローワルツが、1962年にボサノバ風にリメイクされたことで大ヒットしました。
ボサノバはサンバにジャズのテイストを加えたものですから、ジャズ編曲で三拍子から四拍子にというパターンです。

かくして、さまざまな歌手によってカバーされ、さまざまなバージョンが登場した「Fly Me To The Moon」。
私のiTunesにも、検索したところ30曲以上入っていました(ってほとんどエヴァンゲリオンのバージョン違いなんだけど・笑)。

「Fly Me To The Moon」を歌っている歌手は、私の手持ちだけでも、

Frank Sinatra、Diana Krall、Nancy Wilson
Nat King Cole、Louis Armstrong
Julie London、Bobby Darin
高橋洋子、Aya、宇多田ヒカル

などがいます。
試しにiTunes Storeで検索したら150曲以上出てきました。
ジャズ、ポップスのスタンダードとしてこれからも歌い継がれていく名曲と言えるでしょう。

「Fly Me To The Moon」はフォックストロット、スウィング、またボサノバ色が強いものではサンバなどが踊れます。

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ペアダンス好きな曲1「Charade」

映画&ペアダンスブログですが、音楽についても書いていきます。
一回目はダンスを始めて大好きになった曲「シャレード」です。

同名映画『シャレード』(Charade)は1964年の作品で、オードリー・ヘプバーンとケーリー・グラント主演によるミステリー・サスペンス。
お洒落で小粋な映像と会話でテンポ良く、そして最後までハラハラさせる展開の続く傑作映画です。
ただ、『シャレード』はダンス映画ではなく、ダンスシーンもありません。

曲を作ったのはヘンリー・マンシーニ。
『ピンクパンサー』のテーマ曲などで知られる作曲家で、『ティファニーで朝食を』でヘップバーンが歌った『ムーン・リバー』は特に有名です。彼の曲はとにかくメロディがユニークで、一度聴いたら忘れられないような曲が多いのが特徴です。

「シャレード」は三拍子の曲で、社交ダンスではワルツやウィンナワルツで使われるます。
また、「シャレード」はスタンダードナンバーであり、さまざまな歌手によってカバーされています。
私の手持ちでは、アンディ・ウィリアムスが歌っているものはBPM31でワルツにピッタリ。
もうひとつ持っていた映画音楽大全集のようなイージーリスニングの曲ではBPM66でウィンナワルツとしてもちょっと速めのテンポ。

私はそうしたカバー曲を先に聴いていて、曲に興味をもったので映画を観てみたわけですが、映画中の同曲はちょっと意外でした。

オリジナル、つまり映画本編で使用されている「シャレード」は3種類あって、お洒落なタイトルアニメーションと共に流れる「Main Title」バージョンは、サンバのようなパーカッションが入った不思議な雰囲気の編曲。ワルツもウィンナワルツも雰囲気的には違う印象です(BPM41)。

ボーカル入りのバージョンは、男性コーラスによる渋くて暗い印象で、速さ的にはワルツがいけますが(BPM29)、ちょっと雰囲気がいまいちかも。

最後の一曲は「Carousel」というバージョンで、つまり回転木馬(メリーゴーランド)のこと。劇中の公園(移動式の遊園地が来ている)のシーンで使われます。速い3拍子(BPM64)でギリギリ、ウィンナワルツが行けるでしょうか。

とまあ、このようにオリジナルの曲ではわりと踊りにくそうだなというのが意外でした。
オリジナルは三拍子ですが、これを四拍子にしたバージョンもあります。

ボビー・ダーリン(Bobby Darin)の歌う「Charade」はスウィングジャズ編曲になっていて(超カッコイイ!)、テンポも速く(BPM65)、私はこれでクイックステップを踊りたいのですが、ちょっと速すぎるかもしれません。
この曲は好きすぎて、私のiTunesでは再生回数が極端に多い一曲になっています。

ダンスがきっかけで曲が好きになり、歌っているアーティストや使われていた映画に興味を持つということも増えています。
ダンスは確実に人生を豊かにしてくれる趣味だと、改めて思いますね。

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『セイブ・ザ・ラストダンス』

映画中ペアダンス重要度:★★

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2001年アメリカ
出演:ジュリア・スタイルズ、ショーン・パトリック・トーマス
監督:トーマス・カーター
113分

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tv予告編[→Go YouTube]

将来を嘱望されたバレエダンサーが、一度はあきらめたダンサーの夢を、黒人のクラスメイトからヒップホップの手ほどきを受けることで、もう一度という気持ちが蘇る……、という感じのストーリー。
青春映画としても、ダンス映画としても良くできている。登場人物はリアルな背景を持っているが、造形は若干魅力に欠ける感じ。大きなお世話か。

当ブログはペアダンスが登場する映画を紹介のが目的なのだが、残念ながらこの映画は基本的にバレエとヒップホップ(ストリートダンス)の融合みたいなことがテーマで、ペアダンス要素はほとんどない。

それでもわざわざ取り上げたのは、私の好きな『レッスン!』(→09/2/4)に、社交ダンスとヒップホップの融合というのがあるから。
また、『ステップ・アップ→記事有りもそう。バレエ(コンテンポラリー)ダンサーの彼女と、白人マッチョのストリートダンサーがお互いにお互いのダンスを学んで、新しいダンスを作り上げるという感じ。

社交ダンスもバレエも、やっぱり若者にとっては古くさいダンスという認識でしかない。
特に社交ダンスの場合は曲が古い。それでヒップホップということになる。

『レッスン!』では、伝統的な社交ダンスの曲(スタンダードポップスなど)に、ビートの効いたヒップホップ的なリズムをミックスしていったりする。若者としてはペアダンスの楽しさはわかったけど、せめて音楽だけは耳慣れたもの、そしてダサくないものにしておきたいというわけだ。

この試みがうまくいったかどうかは個々の判断になろうが、私としてはイマイチ。リミックスってどうしても下品になりがちだもの。
ダンス映画、ミュージカル映画は、気に入るとサントラも買って聞き込むというのがパターンの私も、『レッスン!』のCDはいらないかなぁと思って結局買っていない。

社交ダンスと音楽についてもいずれまた書くつもり。


[→映画タイトル目次へ]

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