カテゴリー「・洋画」の記事

『ニュームーン/トワイライト・サーガ』

Images_2

2009年アメリカ
主演:ロバート・パティンソン、クリステン・スチュワート
監督:クリス・ワイツ
131分
--

 

海外では大ヒットとなっているこの作品も、日本では意外と受けていないようです。
公開第一週の映画の日に渋谷の映画館で見てきましたけど、入りはたいしたことありませんでした。
不人気の理由は、やっぱり主演のヴァンパイアくん(ロバート・パティンソン)の容姿でしょう。よく見える瞬間もありますが、基本的にキモイ(人外だからコレで良いのだということだと思いますが)。
ヒロイン(クリステン・スチュワート)もますます色っぽくなってましたが、ちょっと育ち過ぎちゃった感じも。

さて、一作目では一応プロムで主役二人が踊りましたが、今回は……当ブログ的には残念ながらダンスシーンは無し。クラスメートがプロムの話をする場面があったので一応期待はしたのですが。

三作目(Eclipse 2010年予定)ではハイスクールを卒業するでしょうからプロムでのダンスシーンもあるかもしれません。
そんなことを気にしながら見に行っている人はいないでしょうが(笑)。

それにしてもハイスクール系ダークファンタジーという不思議なジャンルのこの映画。私のようなおっさん向けではないことは重々承知ですが、思いのほか楽しんでいます。
でもきっと日本のオタク女子(本来この映画が一番狙いたい層)にはイマイチ受けてない。理由は“腐”の要素が皆無だから。キャラ萌え要素はあるのに、全部きっちりノーマルカップルだからねぇ。

今回、映画館で思わず「うはっ」とかって喜んじゃったシーンは、ヴァンパイアと狼男が一触即発となるシーン。そこでヒロインが叫ぶ。
「私のために争わないで!」
こんなのを見てニヤニヤしている40オトコはおかしいでしょうか?

| | コメント (1)

『ボディガード』

映画中ペアダンス重要度:★★

41sohvsp7ql_sl500_aa240_ 1992年アメリカ
出演:ケヴィン・コスナー、ホイットニー・ヒューストン
監督:ミック・ジャクソン
130分

--

 

原題もそのまま『The Bodyguard』。
日本で大ヒットとなったのは、ケヴィン・コスナー人気もさることながら、ホイットニー・ヒューストンの歌う主題歌「オールウェイズ・ラヴ・ユー」が特に人気を博したから。

その有名な主題歌「オールウェイズ・ラヴ・ユー(I Will Always Love You)」は、実はカントリー曲のカバーなんだそうだ(1974年ドリー・バートン:巨乳で有名でクローン羊ドリーの名前の元ネタになったらしい。どうでもいいトリビア)。

劇中、その原曲(ゆったりしたテンポ)の方で踊るシーンがある。
場所は主演の二人がデートに行った庶民的なレストランバー(ウェスタン調)みたいなところ。
食事をするスペースとダンスをするスペースは別の部屋(ガラスでしきられた隣)で、ここはダンスやビリヤードを楽しめるプレイルームという感じの部屋。
踊っているダンスはいわゆるチークダンス(スローリズムダンス)。

ケヴィン・コスナーとホイットニー・ヒューストンもゆったりとリズムに体を揺らす。
こうしたシーンではお約束的な会話、女性の方が「ダンス上手なのね」というヤツ。そんなに上手じゃなくても、リズムにのって余裕を見せればそう言ってもらえるらしい。というか、必ず言ってほしい(笑)。
ま、映画的にはそこでの会話のキモは、二人が歌詞の内容を聞いて笑い合うというところなのだが。

海外では食事とダンスが楽しめるお店が普通にあるようで、実にうらやましい。
私はとにかくペアダンスが好きで、たくさん踊れるパーティ形式のイベントもいいのだが、本当はちょっとした時にペアダンスが踊れるといいのになぁと思っている。
例えばレストランとかバーとかで、お酒や食事を楽しんだついでに1〜2曲ダンスも楽しむ、といったシチュエーションだ。
日本ではそうした場所はほぼない。海外ではダンスが日常的にあるのだなと、つくづくうらやましい。

映画でのペアダンスのシーンはそれだけ。
なんかサスペンスは無理矢理盛り上げる感じだし、二人のロマンスも急すぎる上にあっさり終わるしで、駄作とまでは言わないが、大ヒットはなぜ?という感じ。
ホイットニー・ヒューストンは、このあと公私ともに苦労を重ねたようだが、最近になって大復活を遂げたようで、まずはめでたい。また映画でもその素晴らしい歌声を聞かせてほしいものだ。

[→映画タイトル目次へ]

| | コメント (0)

『理想の女(ひと)』

映画中ペアダンス重要度:★☆


51t6kfkv5rl_sl500_aa240_

2004年スペイン、イギリス、イタリア、ルクセンブルク、アメリカ
出演:スカーレット・ヨハンソン、ヘレン・ハント
監督:マイク・バーカー
93分

--

 

原題は「A Good Woman」。
女優の魅力で売りたいと考えた日本の配給会社が付けた邦題は残念ながら50点。
訓話劇というか、江戸人情小咄というか、ストーリーの面白さで引っ張るこの映画のタイトルは、やはり原題の「A Good Woman」が最良です。

オスカー・ワイルドの『ウィンダミア卿夫人の扇』を原作にした作品。舞台は、原作の19世紀末イギリスから、1930年代のイタリアはアマルフィに移し換えられたそうだが、そもそも原作を知らないし、そういった予備知識も無しに見たが、楽しめる作品でした。

ストーリーについてはAmazonその他映画サイトをご覧になるとあらすじが出ておりますのでここでは割愛。

最初は避暑に集う有閑層のドロドロを美しい映像と俳優で見せるだけの作品なのかな、という感じで見ていましたが、意外なストーリー展開(というほどのものではないかもしれませんが、オー・ヘンリー的どんでん返し?)に、「お、そうくるか?」という感じでだんだん引き込まれていきました。

人気のスカーレット・ヨハンソンについてはさほど魅力的とは思いませんでしたが、ヘレン・ハントは素晴らしく魅力的。名うての悪女だが、実は……という役を見事に演じていました。理想の熟女?(笑)

さて、本題のダンスシーン。
物語のクライマックス的シーンの豪華な誕生日パーティで見ることができます。
バンドが演奏するのはテンポの速いスウィングジャズ。混み合ったパーティ会場で銘々が楽しそうに踊ります。
曲はチャールストンのようにも聞こえ、遠景のカップルはチャールストン的な動き(手を回したり、足を前後にポイントするだけのステップ)もやっているようでした。
速い曲なのでテンポの取り方がそれぞれ違っているのが面白いところ。チャールストンもあれば、その場でリズムに合わせて揺れる程度のダンスもあり。

中でもやたらとピッタリとくっついて、やたらと速いテンポで踊る一組のカップルが二度ほど映ります。
むむ、これは、バルボアでは? 私もブログを長く休んでいる間に多少の知識の上積みがありました(笑)。

バルボア(balboa)とは小さく素早く跳ね続けるようなステップと、胸と胸をくっつけるような深いダンスホールドが特徴のスウィングダンスの一種です。私も最近YouTubeで見て知りました。難易度はかなり高そうですが、もの凄く楽しそうなペアダンスです。
日本ではあまり馴染みのないダンスでしょう。

バルボアは1930年代のカリフォルニアでリンディホップから独立して生まれたダンスだそうです。
チャールストンは1920年代と1930年代にかけて、生まれ故郷の米国だけでなく世界中で大流行したダンス。以前、ピカソがチャールストンを踊る記録映像を見たことがあります(あれダリだったかな?)。
今はチャールストンも単体で踊られることは少なく、スウィングの一種として、また競技用のクイックステップの中に一部要素が残っている程度。

この映画はセットや衣装なども非常に凝っており、1930年代の富裕層の風俗を正確に描くことにも注力していて、そんなことから、映画中ほぼ単なる背景でしかない(主要人物は踊らない)パーティのダンスシーンにも、当時の流行の中心であるチャールストンと、最先端ダンスであるバルボア(最先端だから一組だけ)を登場させたのではないかと思います。

そうした細かいこだわりの部分にも好印象を持った『理想の女(ひと)』。上映時間の適切さ(93分。100分以下の映画はそれだけでちょっと評価が上がる・笑)もあって、見ても損はない映画とオススメできます。

 [→映画タイトル目次へ] 

 

| | コメント (2) | トラックバック (0)

『2番目のキス』

映画中ペアダンス重要度:★

51wsysfqnkl_sl500_aa240_ 2005年アメリカ
出演:ドリュー・バリモア、ジミー・ファロン
監督:ボビー&ピーター・ファレリー兄弟
104分

--

 

tv予告編[→Go YouTube]

 

私はサッカーが好きで、ヴァンフォーレ甲府というあまり有名でないサッカークラブの応援をしている。毎週のように片道3時間ほどかけて山梨県まで通い、愛するチームを応援するという生活を10年近く続けている。
あまりに好きすぎて、仲間を募ってバスツアーを計画したり、最近では仕事にし始めてしまった(編集とか)。
はたから見れば、ハッキリ言ってクルっているとしか思えないほどの、情熱と愛と忠誠心をこのクラブに捧げている。

『2番目のキス』はスポーツ狂の話だ。つまり私の物語でもある。

ジミー・ファロン演じる高校教師のベンは、ボストンレッドソックスの熱狂的ファン。
キャリアウーマンのリンジー(ドリュー・バリモア)と出会い、2人は恋に落ち、順調に交際を始めるが、それは冬(野球のオフシーズン)だったから。
春になって野球が開幕すると、ベンのスケジュールはレッドソックス最優先。
最初はリンジーも彼に合わせようと付き合っているが、次第にすれ違いが……。

ダンスシーンは、彼女に説得されて、シーズン最終盤の重要な一戦をあきらめて、彼女の友人のパーティに行くシーン。彼も最大限の譲歩をして1試合あきらめたのだ。

パーティのテーマは「ギャツビー」、つまり1920年代米国のバブル時代『華麗なるギャツビー』の世界というわけで、モダン・ガールとダンディーというドレスコード(コスプレ?)パーティ。
アメリカでパーティというと、こうしたテーマを決めて、それに合わせた格好をすることが多いみたい。

白のタキシードにレッドバトラー風の口ひげをたくわえたベンは、一時野球のことを忘れてノリノリでダンスを楽しむ(チャールストン?とかスローリズムダンスとか)。

以下、ネタバレ。

パーティを楽しみ、良い雰囲気のまま家に帰った二人はベッドイン。最高の夜になったはずだったが、野球ファン仲間からの電話でテレビをつけたベンは愕然とする。
0-7で負けていたレッドソックスは、なんと宿敵ヤンキースに最終回大逆転勝利! 球場はもちろん、ボストンは町中お祭り騒ぎ。
なのに、彼はその輪の中にいない。20年以上一試合も見逃すことなくレッドソックスを応援し続けたのに、ただ1試合見逃した試合が最高の試合、歴史に残る大逆転。しかも最大のライバル相手に!!

呆然として泣きだしそうになるベン。
その気持ち、よーくわかるよ。もし自分がそんな試合を見逃していたら。そう、たとえば2005年の札幌ドームの大逆転を見逃していたら、いやリーグ最終京都戦・奇跡の入れ替え戦進出の一戦を見逃していたら、そしてあの入れ替え戦の停電やバレーのダブルハットを見逃していたら……!(私は全部生で見た・自慢)

悔やんでも悔やみきれないベン。ベッドでさめざめ泣くだけなら良かったのに、ついリンジーに当たってしまうベン。彼女は傷つき、そして別れを決意する。
彼にとっては一番はレッドソックス、私は永遠の二番手……。

一度は別れた二人だが、ベンは失ったものの大きさを悟り、犠牲を払うかのように叔父から受け継いだ、球場の永久シート権(まず手に入らない宝物)を手放そうとする。
そのことを知ったリンジーも、彼が払おうとしている犠牲の大きさに、彼の愛を知り……というわけで、二人は劇的な結末で復縁。その年のレッドソックスの奇跡の優勝で、完璧なハッピーエンド。めでたしめでたし。

でも、根本的には解決してないんだよねぇ。
まあきっとこれからは、お互いにお互いを尊重し、歩み寄っていけばきっと大丈夫なんだろう、という無理矢理納得してみたり。

私のとっては、ものすごーく身につまされる話……。
そんな風にこのラブコメ映画を観る人は愛するスポーツチームを持っている人だけで、少数のはずだが、世の中には確実にいるのだ。
映画はハッピーエンドだったが、きっと、彼女よりもチームを選択してしまう野郎も多いはず。理解はされないだろうけど、しょうがないんだよね、こればかりは。

私が幸せだったのは、ウチの奥さんも私に負けないくらいヴァンフォーレ甲府を愛していること。だからウチの最優先事項はヴァンフォーレ甲府なんです。あぁよかった(笑)。

サッカーに次いで得た趣味がダンスで、これまた奥さんと一緒に始めた共通の趣味。
私は観る趣味としてサッカーを、自分でやる趣味としてダンスを得た。どちらも一生もの。最高の趣味だと思っているし、なんと言っても幸せなのが、どちらも二人の趣味だということ。
いやー、今日のブログはすっかりノロケちゃったなぁ〜(笑)。

 

--
追記1
あ、映画そのものはとても面白いです。
ファレリー兄弟にしては毒が少ないし、ドリュー・バリモアはめちゃめちゃカワイイし、ジミー・ファロンも好感度抜群です。
身につまされて泣きそうになるスポーツバカも含めて、誰にもオススメできるハッピーな映画です。

 

追記2
ウチにとってサッカーは最優先と言えますが、それは「大事でないことの中で一番大事」ということです。例えば冠婚葬祭、体調不良、肉親友人のピンチなどはサッカーより優先されます。
ダンスも最近は相当優先順位が上がってきていて、悩ましい日々です。ちなみに今日(4/26日曜日)はアウェーの試合をあきらめてダンスを優先しました。


 

[→映画タイトル目次へ] 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『トワイライト〜初恋〜』

映画中ペアダンス重要度:★★

P0885

 

2009年アメリカ
主演:ロバート・パティンソン、クリステン・スチュワート
監督:キャサリン・ハードウィック
122分
--


 

映画ブログなのに映画館に滅多に行かない私が映画館で観てきましたよ『トワイライト〜初恋〜』。

よりによって、こんな乙女しか見に行かないような映画を選んで観に行くとは、いよいよ私もどーかしてます。
でも、なんかレーダーが働いたのです。「これは踊るな」と(笑)。

さて、ダンスシーン、やっぱりありましたよ。
主人公たちは高校生なので、アメリカで高校生と言えば「プロム」です。
卒業式とかのダンスパーティですね。
『トワイライト』でもプロムで二人が踊りました。
でもヒロインは足骨折によりギプスなので、彼の足に両足を乗せる感じでチークダンス。
ずっと「ダンスは苦手よ」と言っていた彼女なので、これはこれでいいかなと。

ダンスシーンはそれだけですが、映画としても十分楽しめました。
「究極の純愛映画」とかっていう惹句ですが、どちらかというと「究極の禁欲映画」って感じ? だって、彼の方は理性のタガが外れちゃうと、彼女を餌にしちゃうか吸血鬼にしちゃうかなんですからね(あ、ネタバレ?)。

映像が常にお洒落で美しく(ゴスって感じ?)、バカバカしいところもありましたが、全体的によくできているんじゃないかな、と。

一番のネックは、主人公のヴァンパイアくんが美形に見えるかどうかですね。
角度によってはかなりいいんですけど、結構微妙な顔立ちです。
少なくとも“人外”という感じはしますね。

ヒロインは目立たない少女って設定ですけど、十分すぎるほど美少女です。
いや美少女って言うには十分成熟していて、確かにこれはヴァンパイアならずとも“美味しそう”と思うに違いありません(笑)。

ヴァンパイア一家の他のキャラクターや、悪い吸血鬼のリベンジや、狼族(カッコイイ)など、間違いなく続編が作られるだけの要素がたっぷり。
ハリーポッターで育った少女が観て妄想を膨らますには、とってもよい映画だと思います。

それにしても〈ヴァンパイアのルール〉を考えた人は天才的だなぁ……。


 

[→映画タイトル目次へ]


| | コメント (0) | トラックバック (0)

『ステップフォード・ワイフ』

映画中ペアダンス重要度:★★☆

51kbwvjfkyl_sl500_aa240_
2004年アメリカ
出演:ニコール・キッドマン、マシュー・ブロデリック
監督:フランク・オズ
93分

--

 

tv予告編[→Go YouTube]

賛否ある作品でしょうが私は楽しめました。

ストーリーは、バリバリのキャリアウーマン・ジョアンナ(ニコール・キッドマン)は失脚して意気消沈。夫と共に仕事を辞めて、都会から田舎の超高級住宅街・ステップフォードに引っ越して人生をやり直すことに。
しかし、豊かで美しいその町はどこかおかしい。特にそこに住む妻たちが揃いも揃って貞淑で金髪グラマーという“完璧”な妻であることをいぶかしむジョアンナだが、夫ウォルター(マシュー・ブロデリック)はこの町にきてからなぜか急に強きな男に変わっていて……、という話。

1975年に製作されたハリウッド映画『ステップフォードの妻たち』のリメイクだそうですが、私はオリジナルの方もまったく知らず、こちらもなんの前知識もなしに観ました。

ネタバレの感想の前に、ダンスシーンの紹介を。
映画のクライマックスといえるシーンが舞踏会で、主演の二人をはじめ、クリストファー・ウォーケンなども踊ります。
お姫様風ドレスの女性陣にタキシードの男性陣。踊るのはもちろんウィンナワルツです。
パーティでのウィンナワルツはヘジテーションをたっぷりして、盛り上がってきたところで回り始める感じでしょうかね。
ウィンナワルツの次はラテンも、ということで、オールドスタイルなマンボらしきダンスが踊られるのも一瞬見ることができます。
ごく短いダンスシーンですが、完璧なスタイルの舞踏会で、実はこれが大きな意味をもっています。

 

というわけで以下ネタバレ。

ステップフォードの貞淑すぎる妻たちは、実は脳にチップを埋め込まれて洗脳された改造妻だったのです。

彼女たちはみな元々ジョアンナと同じように高い地位でバリバリ働いていた女性ばかりで、この町にきて改造され、夫たちの望む理想的な妻に(美しく貞淑な、家政婦のような娼婦のような)なっているのでした。
そんなことをしたのは、この町を仕切っているクレアとマイクの夫婦。科学者である彼らは屋敷の地下には人体改造装置が。
そして、この町の男たちは「男性協会」という社交クラブに入り秘密を共有しています。それが妻たちが改造されていることで、夫たちは望んで妻たちをそうしたのでした。なぜなら彼らは結婚以来、妻の仕事でもプライベートでも上をいかれ、精神的に隷従する生活に叛乱を起こしたかったから。

無茶な話ですが、そんな秘密(割と冒頭からバレバレですが)がクライマックスで明かされるわけですが、もう一つどんでん返し。
この妻たちの改造をしてきたのはマイク(クリストファー・ウォーケン)の方だと思っていているのですが、実は彼はアンドロイド。クレア(グレン・クローズ)の方がこの計画を考え、実行してきたマッドサイエンティストだったのです。
さらに、改造されてしまったと思われたジョアンナ(改造後は皆、金髪に変わる)でしたが、それは演技で、ステップフォードを壊すために夫とともに一芝居うった、というのが大どんでん返し(というほどの驚きはないけど・笑)。

すべてが明らかになってから、マッドサイエンティストのクレアが言うセリフはこうです。

「私はワルツとシフォンを愛している。男性は強く女性は貞淑な完璧な世界を作りたかったの」

これには私、ちょっと考えさせられました。

シフォンは薄絹のことで要するにドレスってことでしょう。つまり美しい衣装を着て、正しい舞踏会を楽しむような“古き良き”時代のためには、まず強くなりすぎた女性を改造しなければならなかった、ということのようです。

実は私、社交ダンスを始めて以来、舞踏会に代表されるような華やかで美しく、それでいて秩序だった世界に憧れる気持ちが強くあります。
だからといって私には妻(女性)はかくあるべきという気持ちはこれっぽっちもありませんが、社交ダンスの世界は確かに男性が誘い女性は待つ、男性がリードし女性はそれに従う、というイメージのがあることは確かです。必ずしもそうでもないんですけどね(特にリード&フォローは)。
ただ、そんなところをズバッと突かれたような気持ちだったのかも。

まあ、私の感想は、ペアダンスブログということもあっての、ちょっと偏ったもので、普通はもっとフェミニズムとか夫婦のあり方とか、そういうことだと思いますが。

正直、矛盾だらけの妙な作品です。でも、90分と短くまとめられているのは、こうした風刺作品としては正しいありかただと思うし、美しいニコール・キッドマンの回りを固める個性的な役者たちの演技と、美しい屋敷などのセットを見るだけも十分価値のある作品だと思いますよ。

オリジナルはもっとスリラー色の強い作品だそうですが、リメイク版のこちらはコメディ色が前面に出ているのも良かったと思います。
tv1975年版予告編[→Go YouTube]



[→映画タイトル目次へ] 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『ブロークバック・マウンテン』

映画中ペアダンス重要度:★

51rnscyk9yl_sl500_aa240_
2005年アメリカ
出演:ヒース・レジャー、ジェイク・ギレンホール
監督:アン・リー
134分

--

 

劇場に観に行ってもいいなぁと思っていたけど、結局行かず、今頃になってDVDにて鑑賞。
期待してみたが、期待に違わぬ良い映画だった。
第一に美しい映画だと思う。淡々とした描写が多く、無理に引っ張るようなストーリーはないが、美しい映像となにより主演の二人の演技力で魅せる作品。

映画そのものについては、ここでは語らない。あくまで当ブログは映画の中のダンスシーンを紹介するのがテーマ。
『ブロークバック・マウンテン』の中のダンスシーンは数カ所あるが、重要なシーンではないし、なによりイニスとジャックは踊らない(残念・笑)。

ダンスシーンはどれも酒場で踊られるもので、カウボーイは意外とダンス好きっていうことがアメリカ映画を観ているとよくわかる。
踊られるダンスはカントリーダンス。
カントリーダンスはカントリーミュージックで踊るダンスで、なんとなくアメリカ中西部や南部という田舎のイメージがあるけど、実態はもっと幅広いもののようだ。カントリー・バーやホンキートンクと言われる酒場には必ずビリヤード台とダンスホールがあるのだそうだ。

カントリーダンスにはラインダンスとペアダンスがあって、ラインダンスは振り付けで踊り、ペアダンスには「ツーステップ」という代表的なダンスのほかワルツ、スウィング、チャチャ、ポルカ、チークダンスなどがあるんだそうだ。

ラインダンスは、例えば西部開拓時代が舞台の『バックトゥザフューチャーPART3』や『風と共に去りぬ』など見ることができる。
ペアダンスも『微笑みをもう一度』ではスウィング、『ツインズ』ではワルツを見ることができる。
『ブロークバック・マウンテン』でも、ポルカやワルツが見て取れる。
要するに、アメリカの田舎で踊られるダンスシーンの多くはカントリーダンスというくくりに入るわけだ。

アメリカでペアダンスといった場合、都会では社交界の舞踏会以来の社交ダンス的なものが、田舎ではカントリーダンスがあって、全米各地ではそれが適度に混じり合ってその世界をなしているのではないかな。
私はたまたま社交ダンス的な視点で、アメリカ映画の中のダンスを捉えようとして、これはスウィングかフォックストロットか?みたいなことを延々と書いてきたけど、カントリーダンスだと言ってしまえば解決なのかも(笑)。

私が習っているアメリカンスタイル社交ダンス。その「アメリカンスタイル」というのは競技スタイルの対比(インターナショナルスタイルと対)としての言葉だが、それは狭義のものにすぎないんじゃないのかな、と最近思う。
アメリカの歴史の中で、移民や奴隷が持ち寄ったさまざまなダンスと音楽が混じり合い、新しい音楽(ジャズやロック)とともに新しいダンスを生み、高め合い熟成されていったもの……。それがアメリカンスタイルのダンスで、そこにはアメリカ的な多様性と自由が含まれているでは、とちょっと頭でっかちではあるがそんなふうに思う。

社交ダンスの世界ではあまりにもスタンダード(規範という意味で使用)をイギリスに求めすぎている。そりゃ確かに競技ダンスとしてのルールブックはイギリス人がまとめたし、それによって社交ダンスは世界に広まったのかもしれないけど、ダンスそのものの持っていた多くのものを殺してきた歴史でもあるのでは、と楽しそうに踊る人々(例えばカントリー・バーで踊るアメリカ人、結婚パーティで踊るフランス人、タンゴフェスで踊るアルゼンチン、朝の公園で踊る中国人)を見ているとそんなことを思ったりする。

踊るという行為を多くの人たちから遠ざけてしまうようなダンスは罪だと思う。競技などを通じて高みを目指していくことはジャンルにとって大事なことだと思うが、同時に入り口は広く敷居は低く底辺は広くなければならないと思う。
たぶん、こんな状況は日本だけのことなのかもしれませんが。

参考
カントリーダンスとは?
カントリー音楽とカントリーダンス

 

[→映画タイトル目次へ] 

| | コメント (0) | トラックバック (1)

『微笑みをもう一度』

映画中ペアダンス重要度:★★☆

510weexxotl_sl500_aa240_
1998年アメリカ
出演:サンドラ・ブロック、ハリー・コニック・ジュニア
監督:フォレスト・ウィティカー
115分

--


tv予告編[→Go YouTube]
→公式サイト

そういえば、サンドラ・ブロックにはあまり魅力を感じたことないのだった。
脚本に惚れ込んで初の製作総指揮に取り組んだという本作。
女性による女性のためのハートフル・ラブストーリーという感想。

TVの公開番組で親友に夫との不倫を告白される……という出だしは、アララと思いながらも引き込まれますが、そこからはもひとつ中途半端な印象もぬぐえない感じ。
田舎に戻って好奇に目にさらされる、というのももっと派手にいじめれば盛り上がるのに、と思ったり。

故郷の同級生ジャスティンが言い寄ってくるのも、あまり好ましい印象は抱けず。かといって、裏切り夫とよりを戻す展開も考えられず。
一人娘との関係を立て直して頑張っていこう、というのはよしとしましょう。

ダンスシーンは町のダンスホールで踊るフォックストロット+スウィングみたいなよく映画で観るダンス。
映画だとこうしたダンスシーンではLODで流れることがあまりないが、このダンスホールではちゃんと反時計回りに列が流れていた。
そんな中で主人公たちはスウィング(ジルバ)で楽しそうに、ターン、ターン、ターン。パーティダンスはかくあるべきと思う。
スライディングドアにウェストターンとダブルターンを足したようなステップは今度真似してみようかなと。
ロックンロールで踊った次には、お約束のチームタイム。二人もぎゅっとしてイイ感じ。

同じ曲でもカップルによって違うダンスをするのは、その時の気分次第でとても良いことだと思う。また、ダンスの種類に捕らわれずに、曲に合わせて(リズムじゃなくてメロディに)踊るのはもっと良いことだと思う。
とにかく私もパーティダンスでは相手と自分が楽しいダンスを心がけたい。

もう一ヶ所、ダンスの場面は、アルツハイマーの父を病院に見舞うシーンで。
もう娘のこともわからなくなっているかもしれない父が、両手を広げて娘を向かえ入れるシーン。ハグするのかと思いきや、ダンスホールドで揺れるように踊る父娘。
不思議な印象も残るけど、穏やかな良いシーン。

ダンスホールで「ダンスはカンバセーション(会話)だよ。だから僕と踊ろう」というシーンもあり、ペアダンスは言葉の要らないコミュニケーションというのが、この作品の裏テーマでもある。

ところで、原題の『HOPE FLOATS』は、絶望していた主人公が気持ちを立て直して、沈んでいた希望を浮き上がらせるという意味なんだろうけど、もう一つ、ラストシーンで新しい家族が町のお祭りで見つめるフロート(山車)にもかかっているのかも、と気がついたつもりになっているのですが、どうでしょう。

 

[→映画タイトル目次へ]

| | コメント (2) | トラックバック (0)

『あなたに恋のリフレイン』

映画中ペアダンス重要度:☆

51d37pbjjpl_sl500_aa240_

1991年アメリカ
出演:キム・ベイシンガー、アレック・ボールドウィン
監督:ジェリー・リース
116分

--

 

原題は『THE MARRYING MAN/TOO HOT TO HANDLE』。
キム・ベイシンガーがこんなに歌が上手いとは知りませんでした。ジャズボーカルは色っぽくて情感たっぷり。ナイトクラブで歌う「Let's Do It」は必見です。
tv[→Go YouTube]
何の気無しにテレビで放映されているのを観ましたが、なかなか面白い映画でした。

ジャンルとしてはラブコメディでしょうか。全編に流れるお洒落なジャズと小粋なセリフにちょっとドタバタ。
4度も同じ相手と結婚を繰り返すというストーリーですからね。もう、いろいろ大変です(笑)。
脚本のニール・サイモンはブロードウェイを代表する喜劇作家で、私の好きな三谷幸喜に大きな影響を与えた人だそうです。なるほど、そりゃ私が面白く観られるはずだな、と。

映画の舞台は1948〜56年のアメリカ。この時期を描いた作品にペアダンスが登場する確率はかなり高いですね。
といっても、この映画ではごくわずかです。
劇中では冒頭のパーティでアレック・ボールドウィンが婚約者と踊る場面があります。スウィングジャズで踊るのは、映画でよく見るフォックストロット(ブルース)ともスウィング(ジルバ)ともつかないタイプのダンスです。

楽しそうに踊る二人はじゃれ合うようにするステップ「ターンアウト・ターンイン」はどんなダンスの時も映画でよく見るステップです。
私もサルサのデモで教えてもらってから、どのダンスでもチャンスがあれば入れようと思っているステップですが、これがやっぱりちょっと親密でないとしにくいステップかもしれません(笑)。

ダンスシーンは最後の方のやはりパーティの場面で多分マンボを踊っているのが少し見えます。屋外のダンスパーティですからラテンが楽しそうです。

あ、そうそう、英語で「Dance Party」っていう言葉は基本的に使わない言葉なんだそうです。というのは「Party」には常にダンスが付きものだからわざわざ言わないということらしいです。あえて「Dance Party」という場合は、他の例えばカクテルパーティとか仮装パーティとかそういうものとの比較で使うというのをなにかで見ました(うろ覚え)。
こういうところから、欧米とのダンスに対する文化の違いを感じますねー。


[→映画タイトル目次へ]

| | コメント (0) | トラックバック (0)

『マイ・フェア・レディ』

映画中ペアダンス重要度:★★

31eo1bjvdl_sl500_aa192_ 1964年アメリカ
出演:オードリー・ヘプバーン、スタンレー・ハロウェイ
監督:ジョージ・キューカー
170分

--


 

妙なところから話を始めますが、古本屋で『舞踏会のレッスンへ』という文庫本を買いました。
51jww6blayl_sl500_aa240_ ダンスに関係することならなんでも受け入れ態勢になっている私ですから、タイトルだけで買ったのですが、それはハーレクインロマンスのような小説だったのです。
本来なら私のようなおっさんが手に取るような本ではないと思いますし、結構分厚い本でしたが、ロマンス有り、官能小説風の展開有りと、意外と面白くて二晩くらいで読んでしまいました。アリエネーとかツッコミながら。
で、この本の内容というのが、19世紀末のロンドンを舞台に、元侯爵令嬢で言語学者のエドウィーナが粗野なねずみ取りの青年ミック(実は美男)と出会い、ひょんなことから6週間で上流階級の話し方とマナーを教え紳士に仕立て上げて舞踏会に出る、というものでした。
で、妻にこの本の話をしたら、「それ『マイ・フェア・レディ』じゃん」ということで、なんだよパクリかよ、と(笑)。

 

その後、NHK BSで『マイ・フェア・レディ』の放送があり、録画しておいたものの3時間近い長さに手が出ずにいましたが、ようやく先日観ることができました。
いやいや、さすが名作の誉れ高いだけあって、楽しめました。展開が面白く、ミュージカルシーンも楽しくて、この長さも気になりません。

内容は、言語学者のヒギンズ教授が街の花売り娘イライザに上流階級の言葉と作法を教え込んでレディーに仕上げるというもので、なるほど確かに“まんま”でした。
イライザを演じるオードリー・ヘプバーンはこの時35歳。この役は年齢的にギリギリという感じですが、やはりさすがの美しさ華麗さ可憐さを保っています。
乱暴な言葉で話す下町の娘がお嬢様に大変身、というのが見どころでしょうが、かえって変身後の方が普通の(見慣れた)ヘプバーンで、下品に話しまくるヘプバーンの方がある種驚きです。

 
ミュージカルシーンも楽しめました。ミュージカルにはいわゆる全編、つまりセリフまで歌で進行するオペラ形式のミュージカル(『オペラ座の怪人』やや『ジーザス・クライスト・スーパースター』、『レ・ミゼラブル』など)もありますが、『マイ・フェア・レディ』は時々唐突に歌い始めるタイプのミュージカルで、どちらかというと私はこの手のミュージカルが苦手だったのですが、今は自然に楽しめるようになりました。

『マイ・フェア・レディ』には良い曲がたくさんありますが、中でも有名なのが「I Could Have Danced All Night」でしょう。日本語タイトルだと、ざっと調べた限りでも「夜明けまでも踊りながら」「踊り明かそう」「一晩中踊れたら」などがありました。
私の手持ちの中では映画『Shall We Dance?』(リチャードギアのハリウッド版 →記事有り)のサントラにJamie Cullumの楽曲があり、これはサンバ用に編曲されていました(→試聴可)。もう一曲、映画音楽全集のようなCDに収録されたバージョンも、パーカッションが入ったサンバ風の編曲。
オリジナルはどんなだろうと思って聴きましたが、速めのフォックストロットに合う曲かなと思いました。やっぱりオリジナルはいいですね。

この映画オードリー・ヘプバーンの歌声は吹き替えなんだそうです。声質が似ているので不自然な感じはしませんが、歌っているのはマーニ・ニクソンという数々の名作ミュージカル映画で歌の吹き替えを行っている伝説的な歌手なんだそうです。
なんか昔の映画って割とそういうことを平気でしちゃうところがスゴイですよね。スペシャルエディションのDVDを買うと、幻のヘプバーンの歌声も聴けるそうです(『パリの恋人』は珍しく本人歌唱。悪くないと思うんですけどねぇ)。

オリジナルといえば、本当のオリジナルはジュリー・アンドリュースなんだそうですね。舞台『マイ・フェア・レディ』がブロードウェイで公開されたのが1956年。ロングランヒットとなり映画化されたのが1964年。映画化権を550万ドルもの巨費で購入したため、確実に投資を回収できる女優をということでヘプバーンになったそうです。
ジュリー・アンドリュースの歌声もYouTubeで聴くことができますね。さすがの上手さです。素晴らしい。
tv[→Go YouTube]

 

さて、長くなりましたが、ペアダンスシーンを。
ミュージカルシーンでポルカのようなダンスを踊るシーンもありますが、なんと言っても舞踏会です。

王宮での舞踏会の様子は、ゲストの名前を呼び上げての入場場面から、王族の入場、談笑の仕方から、ダンスの誘い方までたっぷりと観ることができます(まあ覚えても使い道のない知識ですけど・笑)。
ダンスはウィンナワルツ。ヘプバーンのドレスはタイトなロングで足があまり開かないような作りですが、さすがに上品に踊っています。
こういう舞踏会でのウィンナワルツだと、女性は右手でスカートを持つ人と普通のダンスホールドの人の二種類見るけど、これはどういうことなのかな。好きな方にすればいいのかなと思っていたけど、ドレスのデザインとか、どちらかというと可憐な上品さを演じられるのがスカート持つタイプなのかな、とか思ったり。
曲の途中でのパートナーチェンジもありなのかー、とか楽しんでみることができました。
tv[→Go YouTube]

 

物語はこの後、ラブロマンス色を強めていくわけですが、なんでヒギンス教授とイライザが恋に落ちるのかは正直良くわかりませんが(笑)、ウチの奥さん曰く「恋に理由なんてないのよ」との言葉に納得してみたりして。

余談ですが、イライザに一目惚れしてストーカーの如き毎日を送るお坊ちゃんフレディですが、なんと若きジェレミー・ブレットが演じていたんですね。
ジェレミー・ブレットと言えばシャーロック・ホームズ。NHKでの放送は全部観ました。いやー、面影ないなぁ。
彼も素敵な歌声(On the Street Where You Live:君住む街角)を聴かせてくれますが、これも吹き替えなんだそうです。うーむ。
tv[→Go YouTube]

 

[→映画タイトル目次へ]

| | コメント (0) | トラックバック (0)

より以前の記事一覧