カテゴリー「考察」の記事

社交ダンスと万歩計

社交ダンス教室でお会いする女性が、いつも万歩計を付けています。
でも先生によると、社交ダンスではあまり万歩計は役に立たないそうです。
ワルツでは3歩に1歩しか反応しないとか。

なるほどー、流れるように動くと歩いても縦揺れしないから万歩計が反応しないのかも。

逆に言えば、万歩計が反応するようだと、まだまだということなのかも。

もちろんクイックステップやサンバ、スウィング(ジャイブ、ジルバ)などでは歩数通り反応するかもしれませんねー。

「万歩計でダンスが上手くなる」っていう企画はどうでしょう?
どなたか、試してみませんか(笑)。

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ペアダンス武者修行

最近、慣れ親しんだアメリカンスタイル社交ダンスの教室以外にも通っています。
そこは当然、アメリカスタイルではありませんから言うなれば“他流試合”(いや、試合はしませんが)。私はこれを“武者修行”と称しています(笑)。

通い慣れた教室のメンバーでは、軽いリードでも通用してしまいます。
その点、まったく知らない人ばかりな上に、スタイルも違う人たちを上手くリードするのは難しく、それだけにリードの勉強には最適なのです。

例えば……、スウィング(日本ではジルバ)を踊る時、カドルというステップは一般的で、他流の私でもなんなくリードできます。
しかし、普通のカドル(左カドル)に加え、私は右のカドルも習って知っています。これはあまり行われないらしく、今まで何度かトライしましたが一度で上手くいったことはありません。
「カドルには逆回転の右カドルというのもあって、今やったのがそれです。もう一度やってもいいですか?」と聞いてからやってみると半分くらいはうまくいくでしょうか。
うまく行かない時は、位置がおかしくなったり、距離が詰まってしまったり、時には腕が女性の髪に触れて髪型を崩してしまうようなこともあり、これはやっぱりやらない方がいいのかなぁ、とも思っていました。

それでも家に帰って、落ち着いて考えてみると右カドルの時には、よりハッキリしたリードを心がけるのはもちろん、リーダーの位置が後退する形で受けるのがいいのだ、というコツを思い出しました。
レッスンでは習っていても教室ではフォロワーさんが合わせてくれるのでこのコツが実践できていなかったのですね。
実はその教室でもどんなフォロワーにでも、この右カドルが確実に出来ていたかというとそうではありませんでした。
でも、その時は私のリードがマズイとは思わなくて……。
他流で修行することで初めて生きたコツとして、右カドルのリードを自分のものに出来たような気がします。

右カドルの件は一例で、そんなことがたくさんあるのが、“武者修行”の価値であり効果だと思います。

といっても“武者修行”は、やっぱりツライ(笑)。知っている技のほとんどは封じられた状態で戦わなければなりませんからね(いや、戦いはしないのですが・笑)。
本当は、通い慣れた教室のメンバーと踊る時がやっぱり楽しいのです。

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追記
“武者修行”に適しているのは、ミニパーティや講習会、練習会などです。
ダンス教室のレッスンやサークルの定期練習日への飛び入りは難しいですし、長く通えないのが前提ですから失礼ですもんね。

私の通うアメリカンスタイル社交ダンスの教室「JSDC」では、月に一度「プラクティスパーティー」という練習会が開かれます。ダンスパーティと同じように、さまざまな曲がかかり(13種目!)自由に踊れますが、本当のパーティではないので飲食やデモ演技などはなく、価格も安いのが特徴です。
私はこの「プラクティスパーティー」が好きで、こうしたイベントをいろんなところがやってくれればと思っているのです。

JSDCのプラクティスパーティ(練習会)、次回は4月26日(日)、会場は代々木区民会館です。いろんなレベル、いろんなスタイルの方が来て面白いですよ。
ペアダンス好きの方、ぜひ!

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ダンススポーツってなんだ

ダンススポーツって言葉にどんな印象を持ちますか?

競技指向がまるでない私にとっては、ダンスで競ってどうするの? という気持ちから、あまり好きな言葉ではありませんでした(私は自分と踊っていただく相手の満足のためだけに踊ります)。
また、日本における社交ダンスは風営法との関係から、ことさら健全なものであるということを強調しようとしすぎて「スポーツ」と言いたがるのでは? と邪推しています(先人たちの苦労は忍ばれますが)。

そんな私ですが、少し認識を改めることがありました。

アメリカンスタイル社交ダンスの生徒である私ですが、最近、インターナショナルスタイルの教室やサークルにも出入りするようになりました。
アメリカンスタイルを知るには、インターナショナルスタイルを知る必要があると思ったからです。
そこでの苦労話や考えたことは、また追い追い書いていこうと思いますが、やはり体験することでわかることというのはあるもんですね。

その教室の先生が言う「ダンススポーツ」という言葉は、必ずしも「スポーツ=競技」というわけではないのだな、ということがわかってきました。

まだまだ、未熟な私が語るべきことではないかもしれませんが、こんな風に考えてみることにしました。

ダンススポーツのスポーツとは、例えて言うならスポーツカー(レーシングカー)のことなのだな、と。

スポーツカーがその性能を100%発揮できるのは、公道ではなくレース場です。また、スポーツカーを乗りこなすには、テクニックはもちろん、ヘルメットや4点式シートベルトも必要です。

ダンススポーツの特徴はスピードです。風を切るように、フロアを縦横無尽に移動するダンスはやはり気持ちがいいものです(上手に出来ればですが)。

ダンススポーツをスポーツカーと考えるなら、レース場は競技ダンス会場やダンス専用フロア、ヘルメットはダンスシューズかもしれませんし、4点式シートベルトは競技ダンス式のがっちりと固められたホールドかもしれません。

テクニックを身に付けて、装備を調え、しかるべき場所で、持てる力を全て発揮して走る=踊るのは楽しいことでしょうが、日常からは遠い世界にあります。本気でやるには、競技の世界に身を置くしかありません。

ダンススポーツと対極の立場にあるのは、言葉としてはイマイチだと思いますが「パーティダンス」となるでしょう。
パーティダンスを先ほどの例にならってクルマにたとえるなら、もっと日常的に乗るレジャーカーでしょうか。
パーティは公道ドライブ、楽しく走ることと安全運転とを両立させなければなりません。特別なテクニックは必要ないかもしれませんが、快適に走るためには必要なテクニックがあるでしょう。

こう考えると、ダンススポーツの競技者がダンスパーティで頑張りすぎる姿は、公道でスピードを出して走る迷惑車に例えられるかもしれません。威圧感もありますしね。

私には競技指向はまるっきりありませんが、確かにスピードを出してサーキットを走るようなダンススポーツの世界も魅力的です。
そもそも私は「社交ダンスには競技ダンスとパーティダンスの2種類があるのよ」などと平気で言う人がイヤで、そういうもんじゃないだろうという気持ちが多分にあります。
その場で使われるテクニックに多少の差はあれど、同じダンスではないかと。

私はスポーツカーに乗ることはないと思いますが、それでもいざという時アクセルを踏めばサーキットも走れるクルマに乗っていたいと思います。

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ペアダンスの魅力とは

いきなり大上段なタイトルですが、まあ書いてみます。

私はペアダンスもなにもダンスそのものの経験がなく、アメリカンスタイル社交ダンスを習い始めました。
日頃の運動不足解消や、夫婦でやるには良い趣味かなという軽い気持ちからです。
始めてからちょうど2年ほどになりますが、よく続いているなぁとも思う一方、これは完全に一生ものの趣味を手に入れたとも思っています。
要するにもの凄くハマってしまったわけです。

なぜにそれほどハマったかというと、踊るってことが楽しくて面白かったのはもちろん、気持ちよかったんですね、とっても。
その気持ちよさはペアダンスであることが大きいんじゃないかと思っています。

たかだかダンス歴2年程度の私でも、本当に時々、凄ーーく気持ちよくなる瞬間があるのですよ、ペアダンスには。
それは二人のダンスがなにかの拍子でシンクロした時。
この時、ドーパミンだかβエンドルフィンだかなんだか知りませんが、脳内麻薬がドバドバと出ている模様。
いや、ホントに時々、それもわずかな時間なんですけどね。
上手くなればもっと気持ちよくなれるはずと、脳内麻薬を求めて今日もダンス教室に行くのかもしれません(アブナイ)。

でも、この脳内麻薬、多分技術レベルに関係ないのかもと思います。
下手は下手なりに、その時のレベルで満足に踊れれば気持ちいいし、ちょっと上手くなったらなったで、自分の足りないところがどんどん見えてくるし……。

ところで、そんな話をダンス教室のお仲間の女性陣に話したところ、やっぱり同じようなことを思っているみたいです。
中でも女性ながらリーダーも出来る方によると、リーダーとフォロワーでは圧倒的にフォロワーの方が気持ちいいんだそうです。
もちろん相手によるところも多いんでしょうが、頭を空っぽにしてリードを感じながら踊ることが出来た時、それはそれは気持ちいいんだそうです。

なるほど、考えるのではなく感じながらの方が、そりゃ脳内麻薬も活発に分泌されそうですもんね。

正直うらやましい……。さすがに、フォロワーはできないしねぇ(笑)。

でも、リーダーにはリーダーの面白さがあるんです。
リードが通じる楽しさと喜び。
難しいステップのリードが通じるのも嬉しいですが、初めて踊る女性とでもちゃんと踊れる優しいリードができた時もかなり嬉しいもんです。
手持ちの少ないステップ(初心者ゆえ)を上手く組み合わせて、楽しく(飽きさせず)踊ることができた時も嬉しいですね〜。相手の方が喜んでくれたりすると舞い上がります(笑)。

そんなわけで初心者は初心者なりに、リーダーはリーダーなりの、楽しさ面白さ、そして気持ちよさを感じながら、ますますペアダンスが好きになっていく私なのでした。

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ワルツの本場はアメリカ?

社交ダンスの本場はヨーロッパ、それもイギリスこそが本家本元と思われていますが、ダンスの歴史をひもとくと必ずしもそうではないことがわかります。
それどころか、イギリスはあくまで社交ダンスのルールの整備を行っただけで、社交ダンスで踊られるダンス種目はすべてイギリス国外のダンスなのですね。

ワルツは、ヨーロッパ各地で踊られていた三拍子のダンスがオーストリアでウィンナワルツとなって各国に広まりました。
そのウィンナワルツが1910年頃にアメリカに渡り、ゆったりとしたリズムで簡単に踊れるようにしたのが「ボストンワルツ」というダンスだそうです。それを1920年頃イギリスの社交ダンス教師協会が社交ダンスの種目に採用したことで、今日のワルツがあるんだそうです。

アメリカ映画を観ると、町の酒場やダンスホールでカウボーイハットの男女が踊るワルツの場面がよく登場します。
カントリーの曲でも三拍子の曲は結構あって、例えば「テネシーワルツ」とか。
YouTubeでアメリカンスタイルのダンス競技会を見てもカウボーイハットのワルツはよく見つかります。
ワルツにカウボーイハット??と社交ダンスのイメージからするとどうかと思われるでしょうが、結構格好いいですよ。

ウィンナワルツはボストンワルツ(=ワルツ)の流行により、いったん廃れますが(いや、もちろんウィーンの社交界などでは踊られていたのでしょうが)その後1940年代(60年代説も)に競技ダンスの正式種目に採用され、今日に至っているそうです。

ヨーロッパ文化の代表のように思われているワルツですが、実はいったんアメリカに渡ってから逆輸入されたというわけです。

音楽でもそうですが、19世紀末から20世紀初頭にかけてアメリカという場所では、さまざまなものが出会って融合して化学変化を起こすようにして新たな文化が生まれたんですね。
ジャズやロックは、さまざまな人種のさまざまな音楽がルーツとなってアメリカで誕生した音楽です。同じようにダンスもアメリカで誕生・変化したものが多いのですね。

(インターナショナルスタイルの)競技ダンスで踊られる10種類のダンス(テンダンス)では、まず前述のワルツがそうです。
ボストンワルツが元になった現在のワルツは、ウィンナワルツの半分のテンポで踊れるようになりました。

クイックステップやスローフォックストロットも、ジャズ音楽で踊るアメリカ生まれのダンスです。元々フォックストロットとして1つだったダンスを、テンポの速い遅いで2つに分けてダンス競技種目としたのだそうです。
アメリカンスタイル社交ダンスではフォックストロットの名で現在も踊られています。ブルースもまたこのフォックストロットの中に含まれるダンスです。

ジャイブもまたスウィングジャズにのって踊るアメリカのダンスです。
アメリカンスタイル社交ダンスでは、ジャイブもジルバも、またリンディホップやバルボアなども総称してスウィングという名で踊られています。曲調や自分の技量によってジルバのように簡単なステップで踊ったり、ジャイブのようにトリプルステップで素早く踊ったりするわけです。

チャチャチャもアメリカのダンスと言っていいかもしれません。
発祥はキューバです。ルンバにしてもサルサ・マンボにしてもキューバ音楽が元になったダンスですが、アメリカで発達したダンスとも言えます。
まずマンボのブームがあって、そのマンボのステップに1つシンコペーションを加えたのがチャチャチャと言われています。
チャチャチャ、マンボ、そしてサルサはニューヨークのプエルトリカンたちによって原形が作られたと言ってもいいでしょう。
チャチャチャはイギリスで競技種目として迎えられましたが、マンボはそうなりませんでした。しかし、その後サルサとして独自に発展し、現在の隆盛があるのです。

テンダンスのうち5つまでがアメリカ経由のダンスということになります。このようにアメリカは現在のダンス種目に多様な影響を与えた国なのです。
実はもうひとつ、ペアダンスの誕生・発展に大きく寄与している国がフランスです。この話はまた別の機会に。

アメリカンスタイル社交ダンスを考える上で、アメリカとペアダンスの歴史を見直すと、実はアメリカこそがペアダンス大国と思えてきました。
日本での社交ダンスのイメージはイギリスに直結するのでしょうが、別の見方もあるのだ、ということが言いたくて長々と書いてみました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

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「ball」の語源

先日、ネットをさまよっていたら「ballroom dance」の〈ball〉とは足の裏のボール(親指の付け根部分。ダンスではよく使う言葉)のことで、社交ダンスはこのボール部分をよく使うから「ballroom dance」になった……、みたいなことが書いてあって、うーんそりゃ違うんじゃないの〜と思ったけれど、確たる自信もなくモヤモヤしていたのでした。

で、気になって調べてみたところ、〈ball〉の語源が2つあることが誤解の原因では、とわかってきました。
というわけで、調べた成果を発表〜!

まず、現在〈ball〉には2つの意味があって、一つが野球やサッカーのボール。球状のもの、玉や鞠のことです。また、そこから派生した言葉として「バカな!」とか「蛮勇」とかにも口語的に使うそうです。

で、二つ目が舞踏会、ダンスパーティのことです。こちらにも派生語があって「とても楽しい時」という意味で使うことも(a ball)。

球体の〈ball〉の方の語源は、もともと古代ノルウェー語の〈bollr〉で、これが中世英語に入って〈bal〉となり、そこから近代英語の〈ball〉が生まれたとか、古英語の beall(=球)に由来するとか、いくつかの説があるようです。同じ語源を持つ単語に〈balloon〉(=気球、風船)などがあります。

舞踏会の方の〈ball〉の語源は、ギリシャ語の〈ballizein〉(=踊る)が、まず後期ラテン語に入って〈ballare〉となり、そこから古代フランス語の〈baler〉を経て英語に入ったとのことです。〈ballet(バレエ)も同じ語源です。

そういうわけで、まったく同じ綴り、同じ発音の単語でも、複数の意味がある場合、それぞれの意味が異なる語に由来していることもあるんだそうです。

「ballroom dance」の〈ball〉はあくまで踊るという意味で、ballroomは舞踏室、ballroom danceは舞踏室で踊るダンスということ。
足の「ball」は要するに肉球的な意味での〈ball〉で、踊りとは無関係。
以上、2つの〈ball〉は無関係、という 結論なのでした。


ついでに・ちなみに……
・〈bowl〉は綴りも発音も違いますが、鉢状のもののほか、ボウリングなどの球の意味もあります。ballとbowlはたまたま(シャレ?)似てるだけ。
鉢形から円形の競技場や劇場などもbowlと言いますから、なんとなくこれもballroomとかぶりますけどまったく無関係。

・現代フランス語で「bal(バル)」は、踊りやダンスパーティ、またダンスが踊れるお店のことだそうですが、お隣のスペインの「バル」はいわゆる「BAR」のことで朝食から夜は居酒屋にもなるお店のこと。つまり全然別語源の関係ない言葉ですが、どちらも楽しそうな場所ではありますね(笑)。

・「ボール紙」のボールは、製本屋さんが表紙用に四角切った板紙の〈board〉をボールと訛ったことから生まれた日本製の言葉だそうです。

参考:エッセイ「語源の楽しみ」石井米雄名誉教授(神田外語大)

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フォックストロットについて語ってみる

私が通っているのはアメリカンスタイル社交ダンスの教室
まったくの初心者だった私は、アメリカンスタイルもなにも、社交ダンスにスタイルの違いがあるなんてことも知らなかった。
でも、やっているうちに、どうも日本でいう社交ダンスというのは、インターナショナルスタイルで、私の習っているものとはちょっと違うということがわかってきたのだった。

昔からビデオはベータ、パソコンはMacと何かを選ぶと必ずマイナーな方に行く私の宿命は、またもドマイナーな方へと流れたわけです。
日本の社交ダンスの99.9%はインターナショナルスタイル。アメリカンスタイルは私の通うJSDCの他、ほんのいくつかの教室でやっているだけ(アーサーマレーとか)。
でも、マイナーだから劣っているということではないことを、身をもって知っている私は(笑)、かえって社交ダンスへの興味をつのらせたのでありました。

で、近所のダンス教室やサークルにちょっと行ってみたりして、なるほどこりゃ違うもんだということが良ーくわかった。
たとえば、近所のダンス教室で「今までに何を習った?」と聞かれた私は「フォックストロットの初級を受けました」と言ったところ、「え、スロー? スゴイわね、もうそんなのやってるんだ」と驚かれた。だが、実際にやってみせたら変な顔されて「それはブルースねぇ……」と。

その時はわからなかったのだが、インターナショナルスタイルにはフォックストロットという種目はない。あるのは「スローフォックストロット」(単に「スロー」もしくは「スローフォックス」とも)という、どうやら非常に難しいとされているダンス。
それとは別に、いわゆるパーティダンスと言われ、競技にはない「ブルース」というダンスがあるのだ。

私の通う教室では「フォックストロット」はモダン(スタンダード)の基本種目としてできるだけ最初に習うことが望ましいとされている。
フォックストロットを習ってからワルツやタンゴを、さらにフォックストロットのクラスが初中級まで上がったらクイックステップが習えるようになっている。

自分でいろいろ調べたところ、クイックステップは元々「クイックステップフォックストロット」という名前なんだそうだ。
フォックストロットというダンスが、その後インターナショナルスタイルで競技化されるうちに速いテンポのダンスが「クイックステップ」に、遅いテンポのダンスが「スローフォックストロット」へと分かれた、ということらしい。
だから、インターナショナルスタイルの教室ではフォックストロットというダンスはない。
ブルースは入門向けのパーティダンスとして少し習う程度で、継続的に習得していく種類のダンスではないと考えられているようだ。

アメリカンスタイルにおけるフォックストロットは前述のようにモダン種目の基礎。ヒール・トゥを使った歩き方の基本から、ホールドを固めていく段階のダンスとして習う。
最初はいわゆるブルースと同じようなステップから(クォーターターンは第二段階だけど)。でも徐々にステップを増やしていき、中級レベルになってくるとスローフォックストロットと同じようになってくる(らしい。私は初中級レベル)。

また、本来アメリカンスタイルの競技にはクイックステップはない。私の通う教室では、クイックステップは「楽しいから」という理由でクラスが設けられている。うん、確かに楽しい(笑)。
ではアメリカ人はクイックステップを踊らないかというとそんなことはない。YouTubeで見るといくらでも出てくる。あくまで速いフォックストロットとしてクイックステップを踊っているようだ。実際ベーシックステップは同じだし、共通して使えるテクニックも多い。

このように、アメリカンスタイルにおけるフォックストロットは、初級レベルから上級レベルまでさまざまな難易度で踊れる、幅の広いダンスとしてあるようだ。
実際、フォックストロットに合う音楽は、社交ダンスの音楽の中でももっとも選択肢が多い。
4拍子のジャズ、ポップス系の曲で雰囲気さえ合えばいい。テンポも他のダンスに比べたらかなり幅広い(特にアメリカンスタイルでは。BPM=30〜40くらい。それ以下ならスロー、以上ならクイック、かな)。

教室ではフォックストロットの時にかかる曲はスタンダードポップスが多い。フランク・シナトラ、ナット・キング・コール、ボビー・ダーリンなどなど。良い曲ばかり。曲が良いから踊りたくなる。ダンスと音楽の関係はどちらが上でどちらが下でもない。相関関係、喜びと高揚のスパイラル。

映画のペアダンスシーンでも一番よく観られるのが、このフォックストロットだが、正確にはフォックストロット以前のダンスではと。
フォックストロットはなんといっても歩くダンス。二人で散歩をするように、気楽に楽しく歩くダンスがフォックストロット。

映画でよくあるシーンは、愛を確かめるように抱き合った二人がゆっくりと揺れるように踊る、というもの。チークダンスとか、スローリズムダンスとかいうらしいけど、もう一つ言葉を見つけた。
それは「クラッシュ・ダンス」といって、LOD(ラインオブダンス:ダンスホールでの周回ルール。左回り)に沿って踊れないような混んだフロアでの踊り方のことらしい。でも、「クラッシュ」ってなんだか“正しいダンス至上主義”みたいなものが見え隠れして、あんまりいい言葉とは思えない。

私の習っているフォックストロットは、まだまだ初中級レベルのため、かなりシンプルでステップ数も少なく、パーティなどで一曲踊ると飽きて……いや相手を飽きさせてしまっているのでは、と心配になる。
でも、それではイカンのですね。たとえシンプルなステップでも、もっと曲に乗って楽しく踊ること。余裕があれば会話の一つでも楽しむこと。そんな風に踊りたいと思っているのです。

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「社交ダンスの定義」に全面賛成

世界ダンス議会(World Dance Council)という団体の定めている「社交ダンスの定義」は、次のようなものだそうです。

●パートナーチェンジの思想
 相手を変えても踊ることができる

●ノーシークエンス(ルーチン無し)思想
 即興の振付でも、リード&フォローで踊ることができる

●オリジナルミュージック思想
 初めて聴く曲でも、テンポの遅早があっても、踊ることができる

●日常生活の延長線上思想
 場所や衣装や靴が、特別のものでなくとも踊ることができる →Wikipediaより

おお!? これ素晴らしいじゃないですか!
社交ダンスがほかのダンスと違う点、また優れている点が、ここにすべて表されていると思います。

しかし、こんなにハッキリと定義されているのに、どうも社交ダンスの世界は逆へ逆へ行っているように思うのはなぜなんでしょうか?
問題はいろいろあると思いますが、競技ダンス・ダンススポーツ以外にもっと価値観を見いだすべきなんじゃないかと思います。

ただ、現状、社交ダンス愛好者が日常的な楽しみとして踊れる場というのが、あまりに少なすぎるんじゃないかと。
昔は全国にダンスホールが3,000ヶ所もあったとか(昭和30年代?)。今は社交ダンス用のダンスホールなんて全国にいくつありますか? 両手の指の数で足りるくらいじゃないですか。
社交ダンス愛好家はシニア層が中心とは言え、全国に何十万人もいるそうです(一説には何百万?シンジラレナイ)。
日々、ダンス教室や地域のサークルなどで踊っている方が多いのでしょうが、私はせっかく習ったダンスでもっと遊びたい(遊びに行きたい)のですよ。

前から思っていることがあるんですけど、「歌」って楽しいじゃないですか。太古の昔から人間は歌って踊って、楽しい時・悲しい時を過ごしてきたと思うんですよ。
それがいつの頃からか、歌はまだしも「踊る」ということが極端に減ってしまっているのでは、と。

賛否あると思いますが、カラオケってやっぱり偉大な発明だと思うんです。気楽に誰でも歌う行為を楽しめる装置ですからね。
ダンスにもこのカラオケに匹敵するような発明が必要なんじゃないかと思います。それがなにかって言われたらわからないんですけど(わかったら発明王ですよ・笑)。

それでも1つだけ夢想するのは、既存のダンス教室が頑張ることです。
社交ダンスってマイナーな趣味だと思われていますが、どこの駅前にも大概1つや2つ、多ければ4つも5つもダンス教室の看板を見つけることができます。

こういうダンス教室では毎日レッスンが行われ、また時々ダンスパーティが行われています。
でも、ダンス教室のパーティはそこの生徒さんが参加するためのもので、誰でも気軽に参加できるというものではないのではと思います。

でも、こうしたダンス教室が(できれば連係して)日常的にダンスパーティを開くことで、毎日とは言わなくても、毎週末くらいはフラッと踊りに(遊びに)行けるような状況にできないものでしょうか。せっかく良い立地にスペースを持っているんだし。

いろんなところでいろんなパーティが開かれれば、雰囲気も、料金も、踊れるダンスの種類も、好きなパーティを選べるようになるのでは、と。

そんな夢想をしつつ、日本の社交ダンス、この先どうなる?と思ったりしている今日この頃です。

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「メレンゲ」について語ってみる

私が通うアメリカンスタイル社交ダンスの教室では、全4回の入門クラスからスタートするのだが、そこで一通りのダンスを習う。

1週目:フォックストロット&スウィング
2週目:タンゴ&ルンバ
3週目:サルサ&チャチャチャ
4週目:ワルツ&メレンゲ

もちろん、ベーシックステップ程度のことだが、どんなダンスがあるのか、この4回でわかるようになっているのはとても良い仕組み。

この入門クラスの一番最後に出てくるのがメレンゲ。
一番最後だから一番難しいかというとそんなことはなくて、多分一番簡単なダンス。

速めの二拍子のリズムで、左右の足を交互に踏むだけのステップだから、誰でもすぐにできる(ホントに!)。

ステップが簡単だからこそ、ペアダンスの楽しさであるリード&フォローがいきなり楽しめる。
私はアンダーアームターンのリードでダンスの楽しさに目覚めたクチ。だって、腕をひょいと上げると女性がくるっと回るんだよ(笑)。

入門クラスの最後にメレンゲを持ってきているのが、深謀遠慮の戦略なのか、それともたまたまなのかは先生に聞いたことがないのでわからないけど、とにかく一番最後に「なんか踊れたー!」と思って帰るのは、次のレッスンへの大きなモチベーションになると思うのだ。

 

ところで、私が最初にペアダンスをしたのが、考えてみるとこの「メレンゲ」だった。

世の中の大概の男がそうであるように、まったくダンスとは無縁の人生を送ってきた私だったが、数年前に行った愛知万博(愛・地球博)でたまたま入った「ドミニカ館」でやっていたのが、メレンゲレッスンだった。(→写真→楽しい動画
他の人気パビリオンに比べて、コレといった目玉が無いドミニカ館に私たち夫婦が入ったのは、会場全体のあまりの混雑ぶりに気おされて、とりあえず空いているところに入ろう、ということだったのだ。
そしたらちょうどメレンゲレッスンの時間。舞台ではドミニカンのスマートなお兄さんがメレンゲを踊って見せてくれた。なんかできそう!ということで、記念すべきウチの夫婦のファーストダンスがメレンゲだったというわけ(エヘ)。

それっきりメレンゲのことはまるっきり忘れていたが、ダンスを始めるきっかけのきっかけくらいにはなっているかもと、今にして思う。
結婚以来約10年間ずーーっと言われ続けていた「二人でダンス教室に行きたいよー」というウチの奥さんの希望を聞く形で、今のダンス教室に行ったのは、ドミニカ館でのメレンゲから約2年後のこと。
あの時のメレンゲが、踊るって特別なことじゃない、普通に楽しいことなんだ、ということを教えてくれたように思う。

 

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「メレンゲ」のダンスシーンが登場する映画リスト

N.Y.の小学校ではメレンゲが必須科目!?
『ステップ!ステップ!ステップ!』(→記事へ

メレンゲの発祥についての語る場面もあり
『ビューティフルメモリー』(→記事へ


[→映画タイトル目次へ]

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BPMについて(ダンス用語)

曲のテンポの速さを表す単位に「BPM」というのがあります。
一般的に「BPM」は「Beat Per Minute」の略でこれは「一分間ごとのビート(拍)」ということになります。

このBPM、こと社交ダンスに関しては「Bars Per Minute」のことになるようです。
Barsとは小節のことだそうで、この場合のBPMは「一分間ごとの小節数」となるわけです。

「Beat Per Minute」と「Bars Per Minute」では、同じ曲でも当然数値が異なります。
例えば90BPM(Beat Per Minute)のワルツ曲は、30BPM(Bars Per Minute)になります。
社交ダンス用のCDには、ほぼ必ず曲ごとのBPM(Bars Per Minute)が表記されています。

確かにダンスでは小節単位で動きを決めることが多いですから、小節数で表す方「Bars Per Minute」の方が良いでしょう。
しかし、「BPM」は「Beat Per Minute」が一般的ですから、違うということを知らないと混乱してしまいます、私もしばらく知らないまま、おかしいなぁと思っていました。
できればダンスの場合は、BPMではなくてMPM(Measures Per Minute:Measureも小節)とか別の単位を使えばいいのに、と思いますが広まってしまったものは仕方ないですね。

iTunes(音楽管理再生ソフト)には、このBPMの項目があり、入力しておけば、手持ちの曲を速い順に並べたりなどという使い方もできます。
しかし、BPMは自分で計測して入力する必要があります。曲名やアーティスト名などはCDをiTunesに取り込む際に、ネット上から自動的にデータを拾ってきてくれるのですが、BPMのデータはないのです。

BPMを計測するには、曲を聴きながら、1分間の小節数(もしくは拍数)を数えればいいのですが、これはなかなか大変です。
そこで、BPMを計測するのに便利なソフトを利用するといいでしょう。私は「iTunes-BPM Inspector」というフリーソフト(Mac用)を使っています。使い方は簡単で、曲を聴きながら、リズムの頭でマウスをクリックし、しばらくそれを繰り返します(十数秒くらい)。そうすると1分たたずにBPMの数値が出て、それをiTunesに入力することができます。

私はこうして手持ちの曲の中からダンスで使えそうな曲を探したりしています。
もちろん、ダンス用の曲でもっとも大事なのは、そのダンスのキャラクター、雰囲気に合った曲調の曲を選ぶことで、BPMはその次です。
でも、ダンス用にアレンジされた曲ではなく、オリジナルの曲からダンスが踊れる曲を見つけていくのは、なかなか楽しい作業ですよ。

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