カテゴリー「・邦画」の記事

『上海バンスキング』

映画中ペアダンス重要度:★★

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1984年日本
出演:松坂慶子、風間杜夫
監督:深作欣二
121分

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昭和11年(1936年)、忍び寄る戦争の暗い影から逃れるように上海に来たジャズメンと新妻の運命に翻弄される姿を明るいジャズにのせて描く。

東洋ジャズのメッカである上海のダンスホールでのジャズバンドとダンスショーのシーンは派手で楽しいが、これは最初と最後の2回だけ。後は上海事変に日中戦争、そして太平洋戦争と暗い内容が続く。

松坂慶子の印象は今もさほど変わらないが、志穂美悦子が懐かしすぎる。二人が歌い踊るシーンはちょっと『シカゴ』(ミュージカル)みたい。
tv[→Go YouTube](こちらは映画のシーンではないがレア映像)

また、ダンスホールでお客たちが踊るのはフォックストロット(ブルース)。フォックストロットってやっぱりジャズで踊るものなんだなということがわかる。
あ、あとタンゴのシーンがあったな。松坂慶子と陸軍の軍服が格好いい夏八木勲。

昨日、テレビ放映されたものを見てから、YouTubeで検索したら、この映画のシーンがセブンイレブンのCMに使われているものが出てきた。おぉ、コレ見たことあるぞ、と。25年ぶりの記憶が蘇った。YouTubeも凄いが、脳も凄いな(笑)。
tv[→Go YouTube]


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『HERO』

映画中ペアダンス重要度:☆

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2007年日本
出演:木村拓哉、松たか子
監督:鈴木雅之
130分
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映画の冒頭、競技ダンスで小日向文世と大塚寧々がタンゴを踊るシーンがありますが、特に見るべきところはありません。
また、映画のストーリーとも関係ありません。

私はTVシリーズを見ていないので、評価できる立場にありませんが、社交/競技ダンスにたいして残念な方のステレオタイプ的な扱いだったと思います。

それでも木村拓哉主演の大ヒットドラマの映画化ともなれば、ダンスシーンのロケの模様は社交ダンス雑誌(月刊ダンスビュウ 2007年10月号)にも大々的に取り上げられる始末で、こうした記事を見て社交ダンス愛好家が映画館に足を運んだとしたら、さぞやがっかりしたのではと思います。
いや、もちろん映画そのものが楽しめたなら、それにこしたことはないのですが。


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『Shall We ダンス?』

映画中ペアダンス重要度:★★★★★

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1996年日本
出演:役所広司、草刈民代
監督:周防正行
136分

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tv予告編[→Go YouTube]

社交ダンス映画といえばまず思い浮かぶのが『Shall We ダンス?』。
国内外で高い評価を受け、社交ダンスブームを巻き起こした……と私が書くまでもなく、有名かつ多大な影響を与えた作品です。

とは言え、私自身はこの映画を観てダンスを始めたわけではなく、そんなに強い思い入れもないのですが、映画はよくできていてとても好きな作品です。
ダンス教室の雰囲気や体育館でのダンスパーティの様子など、日本の社交ダンスの雰囲気を良く描いていると思います。
でも実際の社交ダンス教室は常に男性不足で、映画のように男性だけのクラスというのはなかなかないでしょうね。
私の通う教室でも男女の比率は大きな問題です。

劇中、役所広司さんが夜の公園で、姿勢矯正器を付けて一人練習に励むシーンがありますが、実は私も最近姿勢矯正器を付けて練習する機会がありました。
背中に一本、棒を通すことで真っ直ぐにするだけなく、腕の正しい高さもキープできるようにできていますが、最大の効果は首の位置の矯正かもしれません。背中から真っ直ぐに伸びている器具に常に首を後傾させて接触させておかなければなりません(こうしないと器具は背負っているだけなので安定しないのです)。
これにより、器具を外して後でも一本芯が通ったような感覚が残り、背中、首などまっすぐになることに慣れていくというものです。

なんてことを書くと、スパルタ式でダンスレッスンに励んでいるようですが、ちょっと貸してもらって体験しただけで、本来私の「楽しくダンス」という姿勢からすると「ここまでしなくても」という感じです。でも、なにごとも経験。これはこれで大変役に立つものだと思います。
海外にもあるんでしょうかね? こういう器具。

この映画、登場人物がどれもとても魅力的ですが、私は特にダンス教師「たま子先生」が好きですね。ああいう優しい女性の先生はダンス界にはなかなかいないのではと思います。

強烈な印象を残すのは竹中直人演じるラテン男です。
社交ダンスは本来、モダン(スタンダード)もラテンもなんでも踊るのが楽しいと思うのですが、競技指向になってくるとプロはもちろん、アマチュアでもモダン専門、ラテン専門(ラテン屋とか言うらしいです)となってしまいます。
同じ社交ダンスというくくりの中でも、モダンとラテンは雰囲気だけでなく、体の使い方などもかなり違いますから、仕方がないところもあると思いますが、本来の社交ダンスの精神からは離れてしまっているのは残念なことだと思います。

映画『Shall We ダンス?』の成功で、「時代遅れ」「怪しげ」と思われがちだった社交ダンスに、光を当てて新風を吹き込んだと言われていますが、一方で現在の社交ダンスが持つ「イマイチ」な部分というのも白日の下にさらされてしまったのではと思います。
特に私が感じるのがこの強烈ラテン男に代表されるやりすぎ感です。真っ黒に焼いて、スケスケの衣装を着てクネクネとする変な男たちというのは、実際如何なものかと思います。
またモダンでもキッチリ七三分けに不自然なにやけ顔、せっかくの燕尾服も社交ダンス用にカスタマイズされたものは、なんともシルエットが変です(上半身ピッタリでパンツがだぼだぼ)。
女性の衣装については私はよくはわかりませんが、ウチの妻などはダンス競技番組などを観るたびに「アリエナイ」とつぶやいています。
モダンのドレスの袖には、動きを大きく見せるために大きな布が付くのがお約束のようになっていますが、あんなファッションは他にありません。ダンス専用でパーティファッションの延長であるはずのドレスではなくなっています。
ラテンは特殊なショーダンスになってしまっていますから、衣装についても言うに及ばず、という感じになっています。

ダンス競技は特殊な世界ですから、特に世界と戦うために、近づく努力をすることは必要でしょう。そのためには似合う似合わないにかかわらず、合わせていくことも大事でしょう。
私はそうした世界を否定したいのではなく、日本の社交ダンスの世界が、競技の世界を向きすぎているのではないか、ということに危惧と不満を抱いているのです。

竹中直人さんの演技からこんなことを思いました。彼の演技自体は完璧で、好印象を残す数々の登場人物の中でも“勝利”していると思います。私も大好きです。


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